魔法瓶の中身が冷めないのはナゼ?『眠れなくなるほど面白い物理の話』

こんにちは、NAOです。ブックファーストで『図解 眠れなくなるほど面白い物理の話』という本を衝動買いしました。めちゃくちゃわかりやすくて本格的な本でした!

 

魔法瓶が熱を逃さないワケは?

私が特に印象に残ったページが「魔法瓶が熱を逃さないワケは?」というページです。

魔法瓶とはご存知の通り、熱い飲み物は熱いままに、冷たい飲み物は冷たいままになるという「魔法の瓶」です。

冷たい飲み物を保存するなら冷蔵庫もあります。しかし、冷蔵庫と違って、魔法瓶は熱いものも熱いままにできるんです。これはすごい。いったいどうなっているのでしょうか。

まずは熱の伝わり方を知る

冷たいものを冷たいままに、熱いものを熱いままにする。魔法瓶がこれを可能にするのは「熱を逃がさない構造」です。しかし、どうやって熱を逃がさないでいるのでしょうか。この問題を理解するためには「熱はどうやって逃げていくのか」(=「熱の伝わり方」)を知る必要があります。

本書ではこの熱の伝わり方についても「図解」でわかりやすく説明してくれます。

熱の伝わり方には、①のように大きく分けて熱伝導、対流、輻射(ふくしゃ)の3つがあります。熱伝導は<温度の高いものが温度の低いものに接触する>、対流は<熱を持ったものが移動する>、輻射は<温度の高いものが放射する赤外線を温度の低いものが吸収する>ことで熱を伝えます。

魔法瓶はこの3つの熱の伝わり(熱伝導、対流、輻射)を防いでいるんです。

魔法瓶のスゴさは真空二重構造にある!

上記3つを防ぐため、魔法瓶は次の画像のような構造をとっています。

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スゴさの秘密は次の3つです。

  1. 外側と内側での熱伝導を防ぐために、外壁と内壁の二重構造にして、容器の接触を防いでいます。
  2. 外壁と内壁の間に空気があると対流を起こしてしまいます。それを防ぐために、壁と壁の間は真空状態(vacuum)にしています。
  3. 最後の難関は輻射です。接触していなくても赤外線で熱が伝わってしまいます。これを防ぐには、光のように鏡で反射させてやればよいのです。だから、外壁と内壁はメッキがされてピカピカになっています。

魔法瓶は「熱力学」や「光学」の考え方がめちゃめちゃ応用されていたんですね。物理は凄い。

仕組みをしっかり理解できれば、「落としてヘコませてしまったら、二重構造が壊れて、保温ができなくなるかもしれないこと」や「蓋を開けっぱなしにしたら対流が起こってすぐにぬるくなってしまうこと」などがキチンと理解できますね。

おわりに

実はこの魔法瓶の仕組みは、私が熱工学の講義(物理学科出身)で学んだ内容そのものなんです。

こういう類の書籍では、わかりやすくするために内容が薄っぺらくなりがちですが、この書籍は違います。めちゃめちゃ本格的でした。しかも図解で2ページにまとまっています!

他にも、

  • 水洗トイレが流れる仕組み
  • コピー機はどうやってコピーしているのか?
  • リモコンでチャンネルが変わる仕組み
  • フェーン現象はなぜ発生するのか
  • アメンボが水面に浮かんでいられるのはなぜか
  • スキージャンパーが怪我をしないのはなぜ?
  • リニアモーターカーが浮いて進めるワケ
  • GPSの仕組み

などなど、本格的な内容が全て図解2~3ページで簡潔にわかりやすく解説されています。(他にも多数)

物理が専門でない方から私のように物理をかじったことがある人まで楽しめる本です。

ちなみに魔法瓶は工場でこんな風に作っているようです。

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