大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大に合格できた経験を元に開発した独自の勉強法を教えた生徒は「たった2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストで5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で志望校への逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成
「AIが何でもやってくれる時代」に、なぜ勉強する必要があるのか?【元塾講師が語る中学校の勉強の意義】
AIが発展したら勉強なんて意味ないんじゃないの?
こんなに便利な時代に勉強する意味ってあるの?
これからもますます大事になります!
近年、「AIが高度な分析や作業を簡単にこなすようになるから、勉強なんて意味ないんじゃないか?」という声を耳にすることが増えました。もし、そう感じているなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
実は、AI時代だからこそ、人間が磨くべき力がいっそう大切になっています。
「なんのために学ぶのか?」という問いに、国際的な教育調査や経済研究機関の報告もヒントを与えてくれます。複雑な社会課題に挑むとき、未来の仕事を切り拓くとき、単なる「知識」以上に、問題を発見し、考え抜く力が求められているのです。
ここでは、中学生が今、教室で学ぶ勉強が、10年後・20年後の社会でどんな役割を果たすのか、具体的にお伝えします。
複雑なテーマに切り込んでいきますが、「わかりやすく」「深く」一緒に考えていただけるように心がけて説明しますので、ぜひ気軽に読み進めてください。
「勉強は本当に役に立つのか?」
一緒に考えていきましょう!
AIの時代には「ヒトの考える力」が主役になる
知りたいことはスマホで調べられるし、AIがなんでもやってくれる。勉強はなんで必要なの?
勉強しておかないと、便利なAIを使いこなせないからです!
昔は「正解を早く出す人」が重宝されました。でも、これからはAIが様々な正解を瞬時に出してくれるようになってきました。
それなら、人間は何を求められるのでしょう?
答えは、「どんな問題を解くべきか考え、新たなアイデアを生む力」です。
AIが結果を出すのは得意でも、「それが本当に役立つか?」「より良くする方法は?」といった判断は人間の役割です。
中学生の勉強は、この「考えるプロセス」を鍛えるトレーニングになっています。
AIは便利ですが、「何も勉強をしたことがない人」は、AIをうまく使いこなせないんです。
学校の勉強で「なぜこうなる?」「他の見方は?」と頭を使うことで、将来AIと上手に協力できる「思考力」がつくられます。
ランニングで「走ったこと」自体よりも、「身につけた体力」の方が大切なのと同じです。
正解そのものはAIが教えてくれるようになります。
でも、勉強するプロセスで身につく「考える力」を持っている人でないと、AIをうまく使いこなせない時代になっていきます。
「21世紀型スキル」に「学校の勉強」は役立ち続ける
学校の勉強が本当にトレーニングになっているの?
実は様々なスキルが身につく最高のトレーニングなんです!
OECD(経済協力開発機構)やユネスコ、世界経済フォーラム(WEF)などの調査をみると、21世紀に求められるスキルとして「批判的思考」「創造性」「コミュニケーション」「問題解決力」などがあげられています。
「ちょっと難しそう」でしょうか?
でも、これらは中学の学習で基礎が養われます。
- 国語で複雑な文章を読めるようになると、「情報を正しく理解し、必要な部分を抜き出す力」が育ち、高いレベルのコミュニケーション能力につながります。
- 数学や理科で論理的に考える練習は、「根拠にもとづいて考える力」が育ち、批判的思考や問題解決力につながります。
- 社会科で歴史や地理を学ぶと、「世界を広い視野で見る」きっかけができ、創造性の土台となります。
- 英語などの外国語は、海外の情報を直接取り入れたり、異文化を理解したりする力が身につき、グローバル時代に欠かせない能力が身につきます。
こうした基礎力は、将来あなたがどんな職業につこうと、「発想する力」や「判断する力」を支えてくれるのです。
AI時代であっても、「勉強した人」と「勉強をサボった人」では、将来に差がついていきます。
「学ばないリスク」は「AIに振り回される大人」になってしまうこと
でも、そういうこともAIがやってくれるんじゃないの?
なんでもAI任せにしてしまうのは危険です!
「もうAIが何でもやるなら自分は勉強しなくていい」と思うのは、一種の“受け身”です。
その結果、大人になって新しい技術や情報が出てきても、自分で理解したり活かしたりできず、AIや他人任せになってしまうかもしれません。
実は、これが一番怖いことです。
なぜなら、AI社会では新しいアイデアや知識が常に生まれ続けるからです。
勉強を通じて得た基礎力がないと、自分が「活躍できる分野」や「適した仕事」を見つけ出すことさえ難しくなります。
結果的に、職場で「替えがきく存在」とみなされ、社会変化に対応できないリスクが高まるのです。
自分の人生を自分でコントロールするためにも、時代の変化に対応できる「自ら考える力」がとても大切なんです。
各教科が育む“人間らしさ”と総合的な知性
でも、各教科が本当に役立つイメージがまだ湧かない…
詳しく見ていきましょう!
改めて、教科ごとの意味を簡単に振り返ってみましょう。
「国語」を勉強する意味
国語で身につく「読解力」や「表現力」は、人と情報を結びつけるための大切な土台です。
たとえば、インターネット上で見つけた記事や、AIが自動的に作った文章を読むとき、ただ「読む」だけではなく、その中にある重要なポイントや意図を正しくつかむ必要があります。それが「読解力」です。
また、自分が考えたことを相手にわかりやすく伝える「表現力」は、友だちに自分の思いを説明したり、将来仕事で企画を提案したりするときに大いに役立ちます。
国語を通して、言葉を正しく理解し、上手に使う力を伸ばすことは、情報がたくさんあふれるAI時代だからこそ欠かせないのです。
「数学」を勉強する意味
数学は、数字や論理を使って物事を整理し、問題を解く「考える力」を育てます。
AIがいくら計算をしてくれても、その結果をうのみにするだけでは不十分です。
たとえば、なぜその答えが出てくるのか、どういう考え方でそこにたどり着いたのか、正しいのか間違っているのかを判断する力が必要です。
そのためには、数学で学ぶ公式や定理だけでなく、「筋道を立てて考えること」を身につけることが重要です。
論理的な思考力があれば、問題にぶつかったときにより確実で効率的な解決策を考え出すことができます。
「理科」を勉強する意味
理科の学びは、身の回りで起きている不思議や現象を「科学的な視点」で理解する力を育てます。
たとえば、ネット上には「この薬を飲めばすべての病気が治る」というあやしい情報があるかもしれません。
しかし、理科で学んだ科学的リテラシーがあれば、「本当にそんなことが可能なのか?」と疑問をもち、正確なデータや根拠を探すことができます。
つまり、理科を学ぶことで、目にした情報をただ信じるのではなく、自分で判断する冷静な目を養うことができます。
「社会」を勉強する意味
社会科では、歴史や地理、経済などを通じて「世界や社会がなぜ今の姿になっているのか?」という背景を理解できます。
たとえば、いま私たちが使っているテクノロジーや社会の仕組みには、過去の出来事や人々の努力が深く関わっています。
歴史を知ることで「どうしてこの文化が生まれたのか」や「なぜこの国とこの国は仲が悪いのか」といった疑問に答えられるようになります。
地理や経済の知識を組み合わせれば、世界各地の状況を踏まえたうえで、将来どんな方向に進むべきか考えやすくなります。
「英語」を勉強する意味
英語などの外国語は、世界中の最新情報に直接ふれるための「言葉のパスポート」です。
たとえば、海外で発表された新しい技術情報やニュースにいち早くアクセスできれば、それを活用して自分だけの新しいアイデアを生み出すチャンスが増えます。
外国語を使いこなすことで、グローバルな視点を手に入れ、日本にはない考え方や価値観を取り込むことができます。それが新しい発想やユニークな戦略につながっていくのです。
これらの教科で身につける力を総合的に活用すれば、AI時代の世界を柔軟に生き抜くことができる「総合的な人間力」が育まれます。
情報を正しく理解し、問題を筋道立てて考え、冷静な判断を下し、多様な価値観を取り入れることで、常に新しい可能性を切り開いていくことができるのです。
これらの力は、将来何か新しいことに挑戦したり、未知の世界に飛び込んだりするとき、あなたの大きな「武器」となってくれます。
今日からやるべき勉強とは?
大切なのはわかってきたけど、どうやって勉強するとよいの?
次の3つからやってみましょう!
AI時代にも活かせる「本質的な力」を身につけるためには、正しく勉強することが大切です。
答えを丸暗記するような勉強では、将来にも役立つ力は育ちません。
将来にも役立てられるように次の3つを意識してみてください。
1.疑問を見過ごさないこと
わからない問題や知らない言葉に出会ったら、そのままにせず、少し調べてみることが大切です。
「わからないけど、とりあえず丸暗記」は、NGです。
テストの一夜漬けとしてやってしまいがちですが、すぐに忘れてしまい、受験にも将来にも役立ちません。
小さな「なんでこうなるの?」「どういうことなんだろう?」という疑問を大切にしてください。
浮かんだ疑問をきちんと調べることが、思考を深めるトレーニングとして確実に積み重なっていきます。
2.学んだことを誰かに伝える
家族や友だちに「今日勉強したこと」を説明するだけでも、自分の理解が整理されます。
勉強してわかったつもりになっても、「説明して」と言われるとできないことが多いです。
「メルカトル図法って何?」
「うーん、言葉は知っているんだけど、、、なんて言えばいいんだろう」
と、きちんと理解できていないと説明するのはかなり難しいんです。
「人に説明できる」というのは、「本当に理解しているか」をチェックするきっかけにもなります。
コミュニケーション力の向上にもそのままつながる大切なトレーニングです。
3.未来を想像する
学校の勉強は、いろんなことに役立てられます。でも、そのこと自体もぜひ自分で考えてみてください。
「この数学の考え方は、将来どんな問題を解決するのに役立つだろう?」など、学んだ知識の可能性を想像すると、学びが未来と直結していきます。
学んだ知識を使うのは、ほかの誰でもなく、自分自身です。
そして、自分にしかない強みや興味を誰もがもっています。
他の人と同じような活かし方でなくてOKです。「自分ならどう活かせるだろう?」と少しずつ考えてみてください。
「こういうことにも役立つんじゃないかな?」というアイデアが、勉強を楽しむモチベーションにもなっていきます。
まとめ
AIが当たり前に活躍する社会では、暗記や単純作業だけでなく、「何をどう活用するか」という人間特有の思考と判断がますます重要になります。
そのためには「批判的思考」「創造性」「コミュニケーション」など、人間だからこそ発揮できる力が鍵です。その土台となるのが中学時代の勉強です。
「なぜこうなるのか」「他に選択肢はないか」と考えるクセをつければ、AI時代にあなたはただの“受け身”ではなく、“新しい価値を生み出す人”として生きていくことができます。
ぜひ、これからの勉強を「将来の自分への投資」と考えてみてください。
勉強はこれからの時代も必ず役に立ちます!