「子どもの記憶力が悪い」は間違いです!元塾講師が教える中学生の成績アップの秘訣

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

 
うちの子、勉強してもすぐに忘れてしまうんです。記憶力が悪いのかしら…
NAO
実は、お子さんの記憶力は十分あるんです!問題は「覚え方」にあることがほとんどです

こんにちは、元塾講師の勉強法アドバイザーNAOです。

「うちの子、記憶力が悪くて…」という相談を、これまで本当にたくさん受けてきました。でも、そのお子さんたちのほとんどが、実は記憶力に問題はありませんでした。

今回は、中学生の記憶力を効果的に高める方法について、詳しくお伝えしていきます。

目次

お子さんの記憶力は本当に「悪い」のか?

 
英単語がぜんぜん覚えられない…僕って記憶力が悪いのかな
NAO
ちょっと待って!君、自分の名前は覚えてるよね?携帯番号は?好きなアイドルの名前は?
 
あ、それは全部覚えてる!

お子さんが「記憶力が悪い」と悩んでいるとき、まず確認してほしいことがあります。

日常生活で覚えていることを振り返ってみよう

お子さんは以下のようなことを覚えていませんか?

  • 自分の名前や家族の名前
  • 携帯電話番号
  • 自宅の住所
  • 好きなアイドルやスポーツ選手の名前
  • ゲームのキャラクター名や技の名前
  • 友達の誕生日

これらを覚えているなら、記憶力に問題はありません

私が塾で教えていた生徒の中に、「歴史の年号が覚えられない」と言いながら、ポケモンの名前を500種類以上言える子がいました。その子の記憶力が悪いわけがありませんよね。

NAO
つまり、記憶力そのものではなく、「勉強内容の覚え方」に改善の余地があるということなんです

「見たら覚えられる」という勘違い

多くの中学生が陥っている最大の勘違いがあります。それは「授業を受けたら覚えられるものだ」「教科書やノートを見れば覚えられるものだ」と思っていることです。

なぜ「1回」で覚えられないのか

人間の脳は、単に情報を得ただけでは長期記憶として定着しません。これは科学的にも証明されている事実です。

例えば、「1週間前のこの曜日に、夕食に何を食べたのか」を思い出してみてください。すぐに思い出せましたか?

めちゃくちゃ簡単な内容のはずですが、意外と思い出せないものだと思います。

 
確かに…簡単なはずなのに、思い出せません
NAO
そうなんです。普通に過ごすだけだと記憶に残らないのが普通なんです。

記憶のメカニズムを理解しよう

脳科学の研究によると、記憶が定着するためには以下のプロセスが必要です。

  1. 情報を取り入れる(インプット)
  2. 情報を思い出そうとする(アウトプット)
  3. 繰り返し思い出す(反復)

多くの中学生は「1」で止まってしまっています。でも、本当に大切なのは「2」と「3」なんです。

「思い出すトレーニング」が記憶力向上の鍵

 
じゃあ、どうやって勉強すればいいの?
NAO
「思い出すトレーニング」を取り入れることが大切です!具体的な方法を説明しますね

問題集を解くことが最高の記憶トレーニング

勉強において最も効果的な「思い出すトレーニング」は、問題集を解くことです。

なぜ問題集が効果的なのか、その理由を説明します。

問題を解くときの脳の働き

問題を見たとき、脳は「なんだったかな?」と必死に思い出そうとします。この思い出そうとする行為こそが、記憶を強化する最も重要なプロセスなのです。

例えば、英単語の勉強を考えてみましょう。

効果の低い勉強法

  • 単語帳を眺める
  • ノートに何度も書き写す

効果の高い勉強法

  • 日本語を見て英語を答える
  • 英語を見て日本語を答える
  • 文章の中で使ってみる
NAO
つまり、「テスト形式」で勉強することが記憶力を高める秘訣なんです

単語帳の効果的な使い方

単語帳を使うときも、ただ見るのではなく「問題」として活用しましょう。

具体的な手順

  1. 答えを隠す
    • 付箋や紙で答えの部分を隠します
  2. 自分に問いかける
    • 「この単語の意味は何だろう?」と自問します
  3. 思い出そうとする
    • すぐに答えを見ずに、10秒は考えます
  4. 答え合わせをする
    • 正解でも不正解でも、答えを確認します
  5. 間違えた単語にマークする
    • 後で重点的に復習するためです
 
なるほど!ただ見るんじゃなくて、クイズみたいにするんだね
NAO
その通り!この方法なら、同じ30分でも記憶の定着度が全然違いますよ

成績上位者が実践している「授業中の秘密」

私が塾で教えていて気づいたことがあります。成績上位の生徒たちは、授業中にも「思い出すトレーニング」をしているのです。

授業中にできる記憶トレーニング

1. ミニテストを自作する

先生が黒板に書いた内容を、すぐにノートで隠して「なんて書いてあったかな?」と思い出す練習をします。

2. 予想ゲームをする

「次に先生は何を説明するかな?」と予想しながら授業を聞きます。これも立派な思い出すトレーニングです。

3. 友達に説明するつもりで聞く

「後で友達に教えるとしたら、どう説明しよう?」と考えながら授業を受けます。

NAO
これらの工夫をしている生徒は、同じ授業を受けていても記憶の定着度が違うんです

なぜ授業中のトレーニングが効果的なのか

授業中に思い出すトレーニングをすることには、大きなメリットがあります。

  1. 即座に復習できる
    • 習ったばかりの内容なので思い出しやすい
  2. 時間を有効活用できる
    • 授業時間を記憶トレーニングの時間にできる
  3. 理解度がその場でわかる
    • わからない部分をすぐに質問できる
 
でも、授業中にそんなことしてたら、先生の話を聞き逃しちゃわない?
NAO
最初は難しいかもしれません。でも、慣れてくると「聞きながら思い出す」ことができるようになりますよ

保護者ができる効果的なサポート方法

 
親として、子どもの記憶力向上をサポートしたいのですが、何ができますか?
NAO
とても素晴らしい質問です!保護者の方のサポートは本当に重要なんです

「思い出すきっかけ」を作ってあげる

保護者の方ができる最も効果的なサポートは、お子さんに思い出すきっかけを与えることです。

効果的な声かけの例

夕食時の会話として

  • 「今日は学校でどんなことを習ったの?」
  • 「へぇ、それって面白そう!もう少し詳しく教えて」
  • 「その用語ってどういう意味なの?」

宿題をしているときに

  • 「今やってる問題、どんな内容?」
  • 「それって前に習ったやつと関係あるの?」
  • 「どうやって解くの?教えて」
NAO
ポイントは、お子さんが「説明する」機会を作ることです

「教える」ことで記憶が定着する

人に教えることは、最高の記憶定着法です。お子さんが保護者の方に勉強内容を説明することで、以下の効果が期待できます。

  1. 理解度の確認
    • うまく説明できない部分は理解が不十分
  2. 記憶の整理
    • 説明するために頭の中で情報を整理する
  3. 自信の向上
    • 「教えられた」という成功体験になる
 
なるほど!子どもに先生になってもらうんですね
NAO
まさにその通りです!お子さんは教えることで、より深く理解し、記憶も定着します

絶対にやってはいけないNG行動

保護者の方に、これだけは絶対に避けてほしいことがあります。

「覚えていない」ことを責めない

 
今日習ったこと教えて?
 
えーっと…なんだったかな…
 
全然覚えてないじゃない!もっと真面目に授業受けなさい!

このような対応は絶対にNGです。

なぜ責めてはいけないのか

  1. 萎縮してしまう
    • 怒られることを恐れて、今後質問に答えなくなります
  2. 自信を失う
    • 「自分は記憶力が悪い」と思い込んでしまいます
  3. コミュニケーションが途絶える
    • 勉強の話題を避けるようになります
NAO
覚えていないことは普通です。むしろ、覚えていた部分を褒めてあげてください

正しい対応方法

覚えていない場合の声かけ例

  • 「そっか、難しかったんだね。ノート見ながら一緒に確認してみようか」
  • 「大丈夫、少しずつ思い出していこう。どの教科の話だった?」
  • 「覚えてなくても気にしない!明日また聞くから、そのときまでに思い出してみて」

一部でも覚えていた場合の声かけ例

  • 「おお!それ覚えてたんだ、すごいじゃん!」
  • 「へぇ、面白い内容だね。もっと聞きたいな」
  • 「よく覚えてたね。他にも何かあった?」
 
褒めることで、子どもも話しやすくなりそうですね
NAO
その通りです!ポジティブな雰囲気を作ることが、継続的なサポートの秘訣です

まとめ:記憶力は「トレーニング」で必ず向上する

ここまで、中学生の記憶力を高める方法について詳しくお伝えしてきました。

最も重要なポイントをもう一度確認しましょう。

記憶力向上の3つのポイント

  1. 「見る」から「思い出す」へ
    • ただ眺めるのではなく、テスト形式で勉強する
  2. 毎日の小さな積み重ね
    • 15分でも良いので、継続することが大切
  3. 褒めて伸ばす環境づくり
    • 覚えていないことを責めず、覚えたことを褒める
NAO
記憶力は筋肉と同じです。正しい方法でトレーニングすれば、必ず向上します

私がこれまで指導してきた生徒たちの中には、「記憶力が悪い」と悩んでいた子がたくさんいました。でも、正しい方法を身につけた子たちは、みんな大きく成績を伸ばしています。

 
僕も今日から思い出すトレーニング始めてみる!
 
私も子どもに優しく声かけしながらサポートしていきます
NAO
素晴らしいです!お子さんの「できた!」という笑顔が見られる日を楽しみにしています

記憶力の向上は、一朝一夕では実現しません。でも、今日から始める小さな一歩が、必ず大きな成果につながります。

NAO

お子さんの可能性を信じて、一緒に頑張っていきましょう!

「正しい勉強法」は未来を変える

 

がんばっているのに成績が伸びない…

NAO

才能の問題ではありません。勉強法がどこか間違っているだけです!

確信を持って言えます。

勉強ができないのは才能の問題ではありません。ただ、正しい勉強法を知らないだけなんです。

私自身がそれを身をもって経験してきました。次のとおりです。

  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • テクニック的に勉強してテストの点数や合格だけとっても、将来に役に立たない
  • 本質的な考えに基づいて勉強すると、テストも劇的に伸び、将来にも応用が効く
  • 正しく勉強できれば、自信がつき、将来にも活きる
  • 逆に、正しく勉強できなければ、がんばっても結果が出ず、才能がないと思い込んでしまう
  • そして、勉強は才能ではなく、やり方の問題
  • 正しくやれば、誰でも面白いほど伸びる
  • 「子ども将来のために、勉強法は今すぐ正すべき」だと確信を持つ

こんな想いで、お子さんの将来にも、今の成績にも、受験にも、お役に立てるように日々ブログや各種SNSで発信をしています。

NAO

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