「英単語を100回書いても覚えられない」その理由と、確実に覚えられる方法

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

 

うちの子、毎日英単語を何十回も書いているのに、テストになると全然書けないんです…

こんな悩みを持つ保護者の方、実はとても多いんです。

でも、これってお子さんの記憶力の問題じゃありません
覚え方が根本的に間違っているだけなんです。

目次

なぜ100回書いても覚えられないのか?

 
毎日ノートいっぱいに英単語を書かせているのに、なんでテストで書けないの?
NAO
実は、多くの子が「英単語を見ながら」書いているんです。これが覚えられない最大の原因なんですよ

多くの中学生がやっている英単語の覚え方。それは、教科書や単語帳を見ながら、ノートに何度も書き写すという方法です。

「apple apple apple apple apple…」

確かに手は動いています。ノートも埋まっています。
でも、これでは何回書いても覚えられません。

なぜか?

見ながら書くのは「写している」だけだからです。

写真を撮るのと、絵を描くのの違い

これは、写真を撮るのと、絵を描くのの違いに似ています。

スマホで景色の写真を100枚撮っても、その景色を正確に思い出して絵に描けるようにはなりませんよね。でも、その景色を見ないで思い出しながら絵を描こうとすると、脳は必死に記憶しようとします。

英単語も同じです。

見ながら書くのは、ただの「コピー作業」。
脳は「今見えているものを手で写せばいいだけ」と判断して、覚える必要がないと判断してしまうんです。

よくある間違った勉強法の実態

私が指導した中学2年生の生徒も、まさにこの状態でした。

毎日、英単語を30個ずつノートに書いていました。1つの単語を10回ずつ。合計300回も書いていたんです。宿題として出されていたので、真面目にこなしていました。

保護者の方も「これだけやっているから大丈夫」と思っていました。

でも、テストでは半分も書けない。

 
こんなに書いているのに、なんで覚えられないんだろう…

本人も自信を失っていました。

「量」でカバーしようとする罠

このとき、多くの保護者の方が考えるのは「もっと回数を増やせばいい」ということです。

「10回で覚えられないなら20回」
「20回でダメなら50回」

でも、これは根本的な解決にはなりません

間違った方法を何回繰り返しても、効果は上がらないんです。むしろ、時間だけが無駄になって、子どものモチベーションが下がってしまいます。

正しい英単語の覚え方とは?

では、どうすればいいのか?

答えはシンプルです。

「日本語を見て、英単語を思い出しながら書く」

たったこれだけです。

具体的な手順

  1. まず、覚えたい英単語を5個選ぶ
  2. それぞれ2〜3回、見ながら書いて覚える
  3. 単語を隠して、日本語だけを見る
  4. 英単語を思い出して書く
  5. 答え合わせをする
  6. 間違えたものだけ、もう一度3〜5を繰り返す

重要なのは「見ないで書く」ということです。

見ないで書くから、脳が必死に覚えようとするんです。

NAO
最初は全然書けなくても大丈夫!書けないということは、まだ覚えていないということがわかっただけです

実際の変化:5回で全部書けるように

先ほどの中学2年生の生徒。
この方法に変えてもらいました。

最初は5個中1個しか書けませんでした。
「りんご」と見て「apple」が出てこない。

でも、それでいいんです。
書けないことがわかったら、そこで覚え直せばいい

1回目:1個正解
2回目:2個正解
3回目:3個正解
4回目:4個正解
5回目:5個全部正解

たった5回の繰り返しで、5個全部書けるようになりました。

しかも、これまでのように「50回書く」必要はありません。
見ないで書く5回の方が、見ながら書く50回より効果的なんです。

なぜこんなに効果的なのか?

これは「アクティブリコール」という学習理論に基づいています。

情報を思い出そうとする行為そのものが、記憶を強化するんです。

ゲームで例えるとわかりやすいでしょう。
攻略本を見ながらゲームをクリアしても、次に一人でプレイするときは覚えていません。でも、自分で考えながらクリアすると、次もできるようになります。

英単語も同じ。
「思い出す」という作業が、記憶を定着させるんです。

さらに効果を高めるコツ

1. 間違えた単語に印をつける

間違えた単語には印をつけておきます。
次の日は、印がついた単語から始めます。

これで、苦手な単語を重点的に覚えられます。

2. 3日後にもう一度テスト

覚えた単語も、3日後にはかなり忘れています。
でも、ここでもう一度テストすると、長期記憶に残りやすくなります。

月曜日に覚えた単語は、木曜日にもう一度。
これだけで定着率が大きく変わります。

3. 文章の中で使ってみる

単語だけでなく、簡単な文章で使ってみるとさらに効果的です。

「I like apples.」
「This is an apple.」

文章の中で使うことで、単語の使い方も一緒に覚えられます。

保護者ができるサポート

 
家では何をサポートすればいいの?
NAO
簡単な単語テストをしてあげるだけで十分です!

夕食後の5分間テスト

夕食後の5分間だけ、単語テストをしてあげてください。

「『りんご』は英語で何?」
「『本』は?」

これだけです。

お子さんが答えられなくても、責めないでください。
「じゃあ、もう一回覚えてみよう」と励ましてあげるだけでOKです。

覚え方を変えているか確認

お子さんがまだ「見ながら書いている」場合は、優しく方法を変えるよう提案してください。

「見ないで書いてみる?その方が覚えやすいよ」

押し付けるのではなく、提案する形がベストです。

よくある質問と対処法

Q:書くのが遅くて時間がかかる

A:最初は3個からでOKです。慣れてきたら5個、10個と増やしていきましょう。大切なのは量より質です。

Q:スペルを間違えてしまう

A:間違えた部分だけ赤で直して、その部分を意識しながらもう一度書きます。全部書き直す必要はありません。

Q:すぐ忘れてしまう

A:それが普通です。だから繰り返しが必要なんです。今日覚えた単語を、明日、3日後、1週間後にテストする。この繰り返しで長期記憶になります。

塾の宿題との両立

 
塾の宿題で「単語を10回ずつ書く」って出されているんだけど…
NAO
その場合は、最初の3回は見ながら、残り7回は見ないで書くようにしてみてください

塾や学校の宿題を全否定する必要はありません。
やり方を少し工夫するだけで、同じ宿題が効果的な学習に変わります。

まとめ:書く回数より、書き方を変える

英単語が覚えられないのは、お子さんの能力の問題ではありません。
覚え方が間違っているだけです。

「見ながら100回書く」より「見ないで5回書く」

この違いが、テストの点数を大きく変えます。

私が指導した生徒も、この方法で英語の定期テストが46点から78点まで上がりました。単語が覚えられるようになると、英語に自信がついていきます。

才能の差ではありません。方法の差です。

お子さんも必ず覚えられるようになります。
まずは今日から、5個の単語で試してみてください。

 
見ないで書いたら、ちゃんと覚えられた!

きっとお子さんの笑顔が見られるはずです。

勉強法を変えるだけで、短期間でも面白いほど伸びるようになります。

「正しい勉強法」は未来を変える

 

がんばっているのに成績が伸びない…

NAO

才能の問題ではありません。勉強法がどこか間違っているだけです!

確信を持って言えます。

勉強ができないのは才能の問題ではありません。ただ、正しい勉強法を知らないだけなんです。

私自身がそれを身をもって経験してきました。次のとおりです。

  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • テクニック的に勉強してテストの点数や合格だけとっても、将来に役に立たない
  • 本質的な考えに基づいて勉強すると、テストも劇的に伸び、将来にも応用が効く
  • 正しく勉強できれば、自信がつき、将来にも活きる
  • 逆に、正しく勉強できなければ、がんばっても結果が出ず、才能がないと思い込んでしまう
  • そして、勉強は才能ではなく、やり方の問題
  • 正しくやれば、誰でも面白いほど伸びる
  • 「子ども将来のために、勉強法は今すぐ正すべき」だと確信を持つ

こんな想いで、お子さんの将来にも、今の成績にも、受験にも、お役に立てるように日々ブログや各種SNSで発信をしています。

NAO

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