「授業はわかるのにテストで解けない」本当の原因と解決法|偏差値52→59に上げた勉強法の違い

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

 
うちの子、授業は理解できているって言うんですが、テストになると点数が取れないんです…

これは本当に多くの保護者の方から聞く悩みです。塾の授業後には「今日もよくわかった!」と言って帰ってくる。学校の授業でも手を挙げて発言もできる。それなのに、いざテストを受けると平均点以下。

実はこの現象、「わかった」と「できる」を混同していることが根本的な原因なんです。

授業を聞いて「なるほど、そういうことか」と理解するのは「わかった」段階。でも、テストで求められるのは「できる」こと。この2つの間には、想像以上に大きな壁があります。

目次

「読める」のに「書けない」漢字と同じ原理

わかりやすい例で説明しましょう。

「薔薇(ばら)」や「麒麟(きりん)」という漢字、読むことはできますよね?でも、何も見ずに紙に書いてくださいと言われたら、ほとんどの人が書けないはずです。

NAO
これが「わかる」と「できる」の違いなんです!

読める(わかる)からといって、書ける(できる)わけではない。これは漢字だけでなく、数学の公式も、英文法も、理科の実験も、社会の年表も、すべて同じなんです。

なぜ多くの中学生が「わかったつもり」で止まってしまうのか

よくある間違った勉強法の実態

多くの中学生がやってしまっている勉強法を見てみましょう。

授業を聞く→ノートをとる→宿題をやる→終わり

これでは「わかった」段階で止まってしまいます。宿題も、実は授業直後なら記憶が新しいので、本当の意味で「できる」ようになったかはわからないんです。

 
でも、宿題は全部やってるよ?それじゃダメなの?
NAO
宿題をやること自体は素晴らしい!でも、それだけでは「できる」レベルには届かないんです

塾に通っているのに成績が上がらない本当の理由

「塾に通わせているのに成績が上がらない」という悩みも、実はここに原因があります。

塾の授業がどんなに素晴らしくても、授業を受けただけでは「わかった」止まり。その後に「できる」ようにする練習をしていないから、テストで解けないんです。

実際、私が指導してきた中で、塾の授業は完璧に理解していたのに模試の偏差値が52で停滞していた中3の生徒がいました。

「授業の内容は理解できてる?」と聞くと、「はい、全部わかります」と自信満々。でも、「じゃあ、この前の授業で習った連立方程式の応用問題、今解ける?」と聞くと、手が止まってしまいました。

NAO
「理解した」と「解ける」は別物なんです

「わかった」を「できる」に変える正しい勉強法

ステップ1:授業後すぐに類題を解く

授業を受けたら、必ずその日のうちに類題を3問解く。これが最初のステップです。

なぜ3問かというと、1問だけでは偶然解けた可能性があり、5問以上だと負担が大きくて続かないからです。3問がちょうどいい量なんです。

重要なのは、教科書や参考書を見ずに自力で解くこと。最初は解けなくて当たり前です。解けなかったら、そこで初めて教科書を見直して、もう一度挑戦します。

ステップ2:間違えた問題は「その場で」3回繰り返す

 
え?3回も同じ問題を?答えを覚えちゃいませんか?

よく聞かれる質問です。でも、答えを覚えるのではなく、解き方を身につけるために繰り返すんです。

野球の素振りを思い出してください。同じフォームを何度も繰り返すことで、体が自然に動くようになりますよね?勉強も同じです。正しい解き方を体に染み込ませるために繰り返すんです。

ステップ3:週末に再チャレンジ

授業から数日経った週末に、もう一度同じ問題に挑戦します。

このタイミングで解けなかったら、まだ「できる」レベルには達していないということ。もう一度解き直して、確実に定着させます。

月曜に習った→その日に3問→土曜に再チャレンジ

このサイクルを回すだけで、「わかった」が確実に「できる」に変わっていきます。

実際にこの方法で偏差値52→59に上昇した生徒の変化

先ほどお話しした中3の生徒の話の続きです。

この生徒は、塾の授業の理解度は抜群でした。先生の質問にもスラスラ答えられる。でも、模試になると偏差値52前後で停滞。本人も保護者の方も「なんで点数につながらないんだろう」と悩んでいました。

NAO
そこで「授業後に必ず類題を3問解く」というルールを作りました

最初の1週間、生徒は衝撃を受けました。「授業でわかったと思っていたのに、いざ問題を解こうとすると手が動かない…」

でも、これが「わかった」と「できる」の違いを実感する大切な瞬間だったんです。

1ヶ月後の劇的な変化

このルールを始めて1ヶ月後の模試。結果は偏差値59。7ポイントも上昇しました。

 
わかったつもりが一番危険だったんだ!今まで時間を無駄にしてた…

生徒自身がこう気づいてくれたことが、何より大きな収穫でした。

保護者の方も「同じ塾に通っているのに、こんなに変わるなんて」と驚いていました。変えたのは勉強法だけ。塾も問題集も変えていません。「わかった」を「できる」に変える練習を加えただけなんです。

なぜこの方法なら誰でも結果が出るのか

才能や記憶力の問題ではない

 
でも、うちの子は記憶力が悪くて…

こう思われる保護者の方も多いです。でも、考えてみてください。

お子さんは、好きなゲームのキャラクター名や技の名前、アニメのセリフ、友達の誕生日など、興味のあることは覚えていませんか?それは記憶力がないのではなく、記憶に残る方法で勉強していないだけなんです。

「授業を聞いて理解する」だけでは、脳は「一時的に知っておけばいい情報」として処理します。でも、「自分で問題を解く」という行動を加えると、脳は「これは重要な情報だ」と判断して長期記憶に残すんです。

脳科学的にも証明されている効果

これは「アクティブラーニング」や「検索練習」と呼ばれる、科学的に効果が証明された学習法です。

ただ聞いたり読んだりするだけの学習(受動的学習)より、自分で思い出しながら解く学習(能動的学習)の方が、記憶の定着率が2〜3倍高いことがわかっています。

つまり、同じ1時間勉強するなら、授業を聞くだけより、問題を解く時間を作った方が効率的なんです。

今すぐ始められる具体的な実践方法

今日の授業から始める3つのステップ

【ステップ1】授業後10分以内にスタート
授業が終わったら、休み時間や移動時間を使って、すぐに1問でも解いてみる。記憶が新鮮なうちに始めることが大切です。

【ステップ2】できなかった問題に印をつける
解けなかった問題には必ず印をつけておく。この印がついた問題こそが、あなたの伸びしろです。

【ステップ3】寝る前に5分だけ見直す
その日の夜、印をつけた問題だけをサッと見直す。完璧に解けなくても、「ああ、こういう問題だったな」と思い出すだけでも効果があります。

保護者ができるサポート方法

NAO
保護者の方にお願いしたいのは、「答え合わせ」ではなく「プロセスの確認」です

「今日はどんな問題を解いた?」「解けなかった問題はどれ?」という質問をしてみてください。

正解・不正解を問うのではなく、「解く練習をしたかどうか」を確認することが大切です。最初は解けなくて当たり前。それを繰り返すことで必ず解けるようになります。

「わかった」で満足していた時間を「できる」練習に変える

よくある時間の使い方の間違い

多くの中学生の勉強時間の内訳を見ると、こんな感じです。

  • 授業を聞く:40%
  • ノートをまとめる:30%
  • 教科書を読む:20%
  • 問題を解く:10%

これでは「わかる」活動が90%、「できる」活動が10%しかありません。

理想的な配分はこうです。

  • 授業を聞く:30%
  • 問題を解く:50%
  • 間違えた問題の解き直し:20%

「できる」活動を70%まで増やすことで、同じ勉強時間でも成果が全く変わってきます。

 
でも、問題を解く時間なんて作れない…
NAO
大丈夫!ノートをきれいにまとめる時間を減らして、その分問題を解く時間に変えるだけでいいんです

カラフルなノートより、ボロボロの問題集

きれいにまとめられたノートは確かに見やすいです。でも、テストで点を取るために必要なのは、何度も解いてボロボロになった問題集の方なんです。

ノートまとめに1時間かけるなら、20分でサッとまとめて、残り40分は問題演習に使う。これだけで結果は大きく変わります。

まとめ:勉強法を変えるだけで必ず結果は変わる

「授業はわかるのにテストで解けない」

この悩みの原因は、お子さんの能力不足ではありません。「わかった」を「できる」に変える練習が足りていないだけです。

今回お伝えした方法は、特別な才能も、高額な教材も必要ありません。今使っている教科書と問題集だけで実践できます。

NAO
大切なのは「授業の後に必ず問題を解く」この習慣を作ることです

最初は3問から。慣れてきたら5問、10問と増やしていけばいい。1ヶ月続ければ、必ず「あれ?前より解けるようになってる」と実感できる瞬間が来ます。

偏差値60以上の高校への憧れ、まだ諦める必要はありません。正しい勉強法で「できる」を積み重ねれば、必ず届きます。

 
勉強法を変えただけで、こんなに変わるなんて思わなかった!

多くの生徒がこう言ってくれます。次はあなたのお子さんの番です。

勉強法を変えるだけで、短期間でも面白いほど伸びるようになります。

「正しい勉強法」は未来を変える

 

がんばっているのに成績が伸びない…

NAO

才能の問題ではありません。勉強法がどこか間違っているだけです!

確信を持って言えます。

勉強ができないのは才能の問題ではありません。ただ、正しい勉強法を知らないだけなんです。

私自身がそれを身をもって経験してきました。次のとおりです。

  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • テクニック的に勉強してテストの点数や合格だけとっても、将来に役に立たない
  • 本質的な考えに基づいて勉強すると、テストも劇的に伸び、将来にも応用が効く
  • 正しく勉強できれば、自信がつき、将来にも活きる
  • 逆に、正しく勉強できなければ、がんばっても結果が出ず、才能がないと思い込んでしまう
  • そして、勉強は才能ではなく、やり方の問題
  • 正しくやれば、誰でも面白いほど伸びる
  • 「子ども将来のために、勉強法は今すぐ正すべき」だと確信を持つ

こんな想いで、お子さんの将来にも、今の成績にも、受験にも、お役に立てるように日々ブログや各種SNSで発信をしています。

NAO

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