高校受験まで4ヶ月「全部やらなきゃ」と焦る前に知ってほしい逆転合格の勉強法【10,11,12月でやるべき高校受験対策】

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

10月も後半に入り、高校受験まで残り4ヶ月ほどになりました。

 
もう10月なのに、まだ理科の天体も終わっていないし、歴史も江戸時代までしか終わっていない。問題集もまだ1周しかできていないのに、このままで大丈夫なんでしょうか…

こんな焦りを感じている保護者の方は多いのではないでしょうか。

お子さんも毎日遅くまで勉強しているのに、模試の偏差値は50前後で停滞。志望校は偏差値60以上なのに、現実的には厳しいと塾の先生にも言われてしまった。

でも、諦めるのはまだ早いです。

この時期からでも、劇的に成績を上げて志望校に合格することは十分可能です。

ただし、多くの受験生がやってしまう「間違った勉強法」を続けていては、残り時間がどれだけあっても足りません。

今回は、時間がない受験生だからこそ知っておくべき「逆転合格のための勉強法」についてお伝えします。

目次

「全部やらなきゃ」という焦りが成績を下げる理由

受験生が陥る典型的なパターン

10月になると、多くの受験生がこんな状態になっています。

  • まだ終わっていない単元がたくさんある
  • 問題集を1周しかできていない
  • 新しい問題集を買っても、結局最後までやりきれない
  • 過去問をやる時間がない
  • やることが多すぎて、何から手をつけていいかわからない
 
うちの子も、塾の宿題に追われて、せっかく買った問題集が全然進んでいません。このままじゃ間に合わないですよね…

この焦りは、とてもよくわかります。

お子さんが毎日遅くまで勉強している姿を見ていると、「もっとやらなきゃ」「あれもこれも終わらせなきゃ」と思ってしまうのは当然です。

でも、この「全部やろうとする勉強法」こそが、成績が伸びない最大の原因なんです。

なぜ「全部やろう」とすると失敗するのか

多くの受験生が陥る間違いを具体的に見てみましょう。

ある生徒は、10月の時点でこんな勉強をしていました。

  • 学校の問題集を最後まで終わらせる
  • 塾の問題集も最後まで終わらせる
  • 塾でもらった夏期講習の問題集もやる
  • 書店で見つけた「入試によく出る」という問題集も買ってやる
  • 過去問も少しずつ進める

一見、とてもよく勉強しているように見えます。

でも、この生徒の成績は全く伸びませんでした。

なぜだと思いますか?

答えはシンプルです。

「できない問題をできるようにする」という勉強の本質から外れているからです。

NAO
問題集を最後まで終わらせることが目的になってしまうと、「解く」ことに時間を使い、「できるようにする」時間がなくなってしまうんです。

成績が伸びる受験生がやっている「絞り込む勉強法」

偏差値52から志望校合格を果たした生徒の話

私が担当したある生徒の話をさせてください。

その生徒は、10月の模試で偏差値52でした。志望校は偏差値60の公立高校。つまり、偏差値で8も足りない状態でした。

 
偏差値8も足りないなんて、もう志望校を下げるしかないですよね…

普通はそう考えますよね。学校の先生にも「厳しい」と言われていました。

でも、この生徒は志望校を変えませんでした。

そして私は、その生徒にこう伝えました。

「これから新しい問題集は1冊も買わなくていいです。今までの模試で間違えた問題だけを、徹底的にできるようにしましょう」

なぜ「模試の間違い直し」だけで成績が上がるのか

 
でも、模試の問題だけで本当に大丈夫なんですか?他の範囲はどうするんですか?

こう思われるかもしれません。

でも、よく考えてみてください。

模試で間違えた問題というのは、何を意味しているでしょうか?

それは、

  • 入試レベルの問題である
  • 今の自分には解けない問題である
  • つまり、入試で出るのに、今はできていない問題である

ということです。

これこそが、入試本番で点数を取るために「絶対にできるようにしなければいけない問題」なんです。

逆に言えば、模試で正解できた問題は、入試でも正解できる可能性が高い問題です。だから、今すぐに勉強する必要はありません。

NAO
限られた時間の中では、「何をやるか」より「何をやらないか」を決めることの方が重要なんです。

具体的に何をしたのか

その生徒がやったことは、本当にシンプルでした。

9月までに受けた模試(4回分)で間違えた問題に、チェックをつける

まず、模試の答案を見返して、間違えた問題全てに目印をつけました。

赤ペンで丸をつけるだけでも、付箋を貼るだけでもOKです。

その場で3回解き直す

印をつけたら、その場ですぐに解き直します。

1回目は解説を見ながらでもOK。でも、2回目、3回目は解説を見ずに解きます。

「答えを覚えているから解けるだけじゃないですか?」と思うかもしれません。

でも、それでいいんです。答えを覚えるのも実力のうちだからです。

むしろ、1回解いただけで「わかった」と思い込んで、次に解けなくなる方が問題なんです。

1週間後に、もう一度解く

ここが最も重要なポイントです。

人間は忘れる生き物です。どんなに理解しても、時間が経てば忘れてしまいます。

だから、1週間後にもう一度解き直すんです。

もし忘れていたら、また解説を読んで、また解き直す。

入試直前にも、もう一度全ての問題を解く

最後に、入試の1週間前に、これまで間違えた全ての問題をもう一度解きました。

この時点で、ほとんどの問題がスラスラ解けるようになっていました。

結果はどうだったのか

この勉強法を続けた結果、

  • 11月の模試で偏差値56(+4)
  • 12月の模試で偏差値58(+6)
  • 1月の模試で偏差値61(+9)

と、毎月確実に偏差値が上がっていきました。

そして、入試本番では志望校に20点以上余裕を持って合格しました。

本人も保護者の方も、最初は「本当にこれだけで大丈夫なのか」と不安そうでした。

でも、結果が出始めると、「もっと早くこの勉強法を知りたかった」と言ってくださいました。

 
新しい問題集をたくさん買わなくても、こんなに成績が上がるなんて思いませんでした!

「間違い直し」が最強の勉強法である理由

勉強の本質は「できないことをできるようにすること」

ここで、少し立ち止まって考えてみましょう。

勉強の目的は何でしょうか?

問題集を最後まで終わらせることでしょうか?

たくさんの問題を解くことでしょうか?

違いますよね。

勉強の目的は、「できなかった問題をできるようにすること」です。

これは、勉強だけでなく、スポーツでも同じです。

サッカーで例えてみましょう。

  • できないシュートを何度も練習する → 上手くなる
  • できるシュートばかり練習する → あまり上手くならない

当たり前のことですよね。

でも、勉強になると、多くの人がこの当たり前のことを忘れてしまうんです。

NAO
「できる問題」を何度解いても、実力は上がりません。「できない問題」をできるようにすることが、実力アップの唯一の方法なんです。

なぜ多くの受験生は「間違い直し」をしないのか

 
でも、うちの子も間違い直しはやっているはずなんですが…

多くの受験生が、間違い直しを「やっている」と言います。

でも、実際に見てみると、

  • 答えを赤ペンで書き込んで終わり
  • 解説をサラッと読んで「わかった」つもりになって終わり
  • 1回だけやり直して、それで終わり

こんな「間違い直しのようで間違い直しではないこと」をやっているだけなんです。

本当の「間違い直し」とは、次に同じ問題が出たときに確実に正解できるようにすることです。

そのためには、

  1. なぜ間違えたのかを理解する
  2. 正しい解き方を理解する
  3. 自力で解けるようになるまで繰り返す
  4. 時間を置いてもう一度解いて、本当に定着したか確認する

この4つのステップが必要なんです。

「1回しか解かない」のは勉強ではない

 
でも、何回も同じ問題を解くのって、意味あるんですか?

こう思う中学生は多いです。

でも、考えてみてください。

「勉強ができる人」と「勉強ができない人」の違いは、才能ではありません。

違いは、「できるようになるまで繰り返すかどうか」だけなんです。

勉強ができない人は、1回解いただけで「もうやった」と思ってしまいます。

でも、1回解いただけでは、ほとんどの人は覚えていません。

勉強ができる人でも、最低5回は解き直します。

記憶力に自信がない人なら、10回解いても普通です。

才能の問題ではなく、「できるようになるまでやるかどうか」の違いだけなんです。

NAO
逆に言えば、「できるようになるまで繰り返す」という勉強法を身につければ、誰でも成績を上げることができるんです。

残り4ヶ月でやるべきこと、やらなくていいこと

やるべきこと

1. これまでの模試や実力テストで間違えた問題を全て解き直す

まず、これまでに受けた模試や実力テストを全て見返してください。

そして、間違えた問題に印をつけて、その問題だけを繰り返し解きましょう。

2. 学校や塾の問題集で間違えた問題を解き直す

新しい問題集を買う必要はありません。

今持っている問題集で、間違えた問題にチェックをつけて、その問題だけを繰り返し解きましょう。

3. 過去問で間違えた問題を解き直す

過去問は、最も入試に近い問題です。

過去問を解いたら、間違えた問題を必ず解き直してください。

「過去問は時間がないから、解くだけで精一杯」という人がいますが、それは本末転倒です。

過去問を解く目的は、間違えた問題を見つけて、それをできるようにすることです。

やらなくていいこと

1. 新しい問題集を買う

「この問題集をやれば成績が上がる」という問題集はありません。

成績を上げるのは問題集ではなく、勉強法です。

今持っている問題集を正しい勉強法でやれば、十分成績は上がります。

2. 問題集を最後まで全部解く

問題集を最後まで終わらせることが目的ではありません。

できない問題をできるようにすることが目的です。

だから、できる問題は飛ばして、できない問題だけを解けばいいんです。

3. 完璧を目指す

入試で満点を取る必要はありません。

合格点を取れればいいんです。

だから、全ての範囲を完璧にする必要はありません。

自分が点数を取れる範囲を確実に取れるようにすることが重要です。

「やることを絞る」具体的な手順

ステップ1:これまでのテストを分析する

まず、これまでに受けた模試や実力テストを全て集めてください。

そして、間違えた問題を見てみましょう。

NAO
「数学が苦手」「英語が苦手」という漠然とした分析ではなく、「具体的にどの単元で、どんな問題で間違えているのか」を分析することが重要です。

例えば、

  • 数学:二次関数の応用問題、図形の証明問題
  • 英語:長文読解の内容理解、並び替え問題
  • 理科:化学の計算問題、天体の問題
  • 社会:歴史の記述問題、公民の資料読み取り
  • 国語:古文、説明文の記述問題

このように、具体的にどこで点数を落としているのかを明確にしてください。

ステップ2:間違えた問題に印をつける

分析ができたら、間違えた問題全てに印をつけます。

赤ペンで丸をつけるのでも、付箋を貼るのでも、何でもOKです。

大切なのは、「どの問題を解き直すべきか」が一目でわかるようにすることです。

ステップ3:その場で3回解き直す

印をつけたら、すぐに解き直してください。

1回目は解説を見ながらでもOKです。

2回目は解説を見ずに解いてみましょう。

もし解けなかったら、もう一度解説を読んで、3回目に挑戦してください。

その場で3回繰り返すことで、短期記憶として定着させることができます。

解き直しは、問題用紙の余白でも、裏紙でも、どこでも構いません。

大切なのは、自分の手を動かして、実際に解いてみることです。

ステップ4:1週間後にもう一度解く

1週間後に、もう一度同じ問題を解いてください。

もし解けなかったら、また解説を読んで、できるようになるまで繰り返してください。

この「時間を置いて解き直す」というステップが、短期記憶を長期記憶に変える鍵なんです。

ステップ5:入試直前にもう一度全ての問題を解く

入試の1週間前に、これまでに間違えた全ての問題をもう一度解いてください。

この時点で、ほとんどの問題がスラスラ解けるはずです。

もし解けない問題があれば、それが最後の「弱点」です。

入試までの残り1週間で、その弱点だけを徹底的につぶしましょう。

保護者ができるサポート

「全部やらなくてもいいんだよ」と声をかける

お子さんは、「まだこれもやっていない」「あれもやっていない」と焦っているかもしれません。

そんなとき、

「全部やる必要はないよ。できない問題だけをできるようにすればいいんだよ」

と声をかけてあげてください。

NAO
この一言で、お子さんの気持ちがグッと楽になり、勉強に集中できるようになります。

「間違えた問題に印をつける」のを手伝う

もしお子さんが「やり方がわからない」と言ったら、最初は一緒に印をつけてあげてください。

模試の答案を見ながら、「この問題は間違えたね」と確認して、印をつけていく。

これを一緒にやることで、お子さんも「こうやればいいんだ」と理解できます。

結果ではなく、過程を褒める

「偏差値が上がったね」ではなく、

「間違えた問題を3回も解き直したんだね。すごいね」

と、過程を褒めてあげてください。

すぐに結果が出なくても、正しい勉強法を続けていれば、必ず結果はついてきます。

NAO
お子さんが正しい勉強法を続けられるように、保護者の方が見守り、励ましてあげることが、何よりも大切なサポートなんです。

まとめ:時間がないからこそ「絞り込む」勉強法を

受験まで残り4ヶ月。

確かに時間は限られています。

でも、時間がないからこそ、「何をやるべきか」を明確にして、それだけに集中すべきなんです。

成績が伸びない受験生は、

  • 新しい問題集をどんどん買う
  • 問題集を最後まで終わらせようとする
  • できる問題もできない問題も全て解く

こんな勉強をしています。

一方、成績が伸びる受験生は、

  • 今ある問題集だけを使う
  • 間違えた問題だけを解く
  • できるようになるまで繰り返す

こんな勉強をしています。

この違いは、才能ではありません。勉強法を知っているかどうかの違いだけです。

今日からでも、勉強法を変えることはできます。

そして、勉強法を変えるだけで、短期間でも面白いほど成績は伸びていきます。

 
間違えた問題だけに絞ったら、やることが明確になって、逆に勉強しやすくなりました!
 
新しい問題集を買わなくても、こんなに成績が上がるなんて思いませんでした。もっと早く知りたかったです!

こんな声を、これまでたくさんいただいてきました。

あなたのお子さんも、きっと同じように変われます。

「もう間に合わない」と諦める前に、まずは勉強法を変えてみてください。

残り4ヶ月あれば、十分逆転できます。

勉強法を変えるだけで、短期間でも面白いほど伸びるようになります。

「正しい勉強法」は未来を変える

 

がんばっているのに成績が伸びない…

NAO

才能の問題ではありません。勉強法がどこか間違っているだけです!

確信を持って言えます。

勉強ができないのは才能の問題ではありません。ただ、正しい勉強法を知らないだけなんです。

私自身がそれを身をもって経験してきました。次のとおりです。

  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • テクニック的に勉強してテストの点数や合格だけとっても、将来に役に立たない
  • 本質的な考えに基づいて勉強すると、テストも劇的に伸び、将来にも応用が効く
  • 正しく勉強できれば、自信がつき、将来にも活きる
  • 逆に、正しく勉強できなければ、がんばっても結果が出ず、才能がないと思い込んでしまう
  • そして、勉強は才能ではなく、やり方の問題
  • 正しくやれば、誰でも面白いほど伸びる
  • 「子ども将来のために、勉強法は今すぐ正すべき」だと確信を持つ

こんな想いで、お子さんの将来にも、今の成績にも、受験にも、お役に立てるように日々ブログや各種SNSで発信をしています。

NAO

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