
大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』



成績表を見ると、どの教科も足りない。だから「全部がんばりなさい」と言いたくなる。お子さんも「全部やらなきゃ」と5教科の問題集を机に積む。
とても自然な流れに見えますが、元塾講師として断言します。5教科を同時に上げようとするほど、1教科も上がりません。
今回は、まさに「全部やらなきゃ」で空回りしていた中学3年生が、理科1教科に絞っただけで、テストまで残り2週間から27点を73点に変えた話を紹介します。そして本当に大事なのは、その後に起きた変化のほうなんです。



彼が来てくれたのは、定期テストまで残り2週間というタイミングでした。中3になり、受験を意識して焦りはある。でも、5教科すべてが平均点に届かず、特に理科は前回27点。
本人なりに、がんばってはいたんです。今日は数学、明日は英語、その次は社会と、5教科をローテーションで回す。机に向かう時間だけ見れば、立派なものでした。
でも、5教科で割り算された時間では、どの教科も「一通り見た」止まり。覚え切る前に次の教科へ移るので、テスト本番では全教科が中途半端なまま。結果、5教科すべてが伸びない、を毎回繰り返していました。



一番つらかったのは、点数そのものより、彼がこうして自信を失いかけていたことでした。「やってもできない」という経験を5教科分も積み重ねてしまっていたんです。
テストの点数になるのは、「一通りやった内容」ではなく、「本番で自力で解けるところまで仕上げ切った内容」だけです。
そして、仕上げ切るには、間違えた問題を何度も解き直す時間が必要です。時間を5教科に均等に割ってしまうと、どの教科もこの「仕上げ切る」の手前でテスト当日が来てしまいます。
つまり、中途半端な5教科は、仕上がった0教科と同じなんです。8割まで勉強した教科が5つあっても、最後の2割を詰め切っていなければ、点数はどれも変わりません。努力の総量は十分なのに、結果がゼロに見える。これほどもったいない話はありません。
保護者の方が成績表を見て「全部上げなさい」と言いたくなるのは、当然のことです。実際、最終的には全部上げたいわけですから。でも、お子さんにとって「全部やりなさい」は、「どれも仕上げ切れない時間の使い方をしなさい」と同じ意味になってしまいます。そして全部が中途半端に終わるたび、「自分はやってもできない」という誤解だけが積み上がっていくんです。
高校受験が近づくほど、この焦りは強くなります。入試は5教科の合計勝負だからです。でも、だからこそ思い出してほしいんです。合計点を最短で上げる道は、5教科を薄く塗り続けることではなく、1教科ずつ確実に仕上げて積み上げていくことです。1教科を仕上げ切る型さえ身につけば、2教科目からはどんどん速くなります。



彼に提案したのは、シンプルな作戦でした。
次のテストは、理科1教科だけを本気で仕上げ切る。他の教科は、授業と宿題と提出物の維持だけでいい。
最初の1教科は、何でもいいわけではありません。早く結果が出やすい教科には、共通点があります。
一方、数学や英語は積み上げ型の教科です。前の学年の内容に穴があると、戻って埋める時間が必要になるので、最初の成功体験づくりには少し時間がかかります。残り2週間という状況なら、まず理科や社会から仕上げるのが一番の近道です。
特別な教材は一切使っていません。テスト範囲の学校のワークを解き、間違えた問題に×印をつけ、その×を何も見ずにスラスラ解けるまで、何度も解き直す。これだけです。
今までは5教科に散らばっていた時間が、理科1教科に集まったことで、初めて「×を全部○に変え切ってからテストを受ける」という経験ができました。






もしご家庭で取り入れるなら、「全部上げなさい」ではなく、「次のテストは、この教科だけ一緒に勝ちにいこう」と声をかけてあげてください。
5教科の重荷を背負っているお子さんにとって、「1教科でいい」という言葉は、想像以上に心を軽くします。そして人は、勝てそうな勝負にしか本気になれません。土俵を1つに絞ってあげることが、本気を引き出す一番の近道です。
2週間後の定期テストで、彼の理科は73点。27点から、一気に46点アップです。






そして、ここからが本題です。この73点は、ただの1教科の点数ではありません。正しいやり方で仕上げ切れば、自分でも上がるという証明です。
証明が1つあれば、あとは同じやり方を横に広げるだけです。彼は次のテストから、理科で身につけた「×をスラスラまで解き直してから本番に出る」という流れを社会へ、数学へと広げていき、5教科の合計点も大きく伸ばしていきました。あれほど「何やっても無理かも」と言っていた子が、自分から「次はどの教科を上げようかな」と作戦を立てるようになったんです。
ちなみに、心配されていた他の教科は、授業と宿題を続けていたおかげで、ほとんど変わりませんでした。つまり、5教科の合計はまるごと46点のプラスです。「全部やっていた」ときには一度も起きなかったことが、1教科に絞った途端に起きたんです。
最初の1勝には、点数以上の価値があります。だからこそ、5教科に分散して0勝を繰り返すのではなく、まず1教科で確実に勝つことから始めてほしいんです。
努力を1点に集めて仕上げ切るという考え方で、私が指導してきた生徒たちは次のような結果を出してくれています。
お子さんが5教科の問題集を前に固まっているなら、それは意欲がないのではなく、戦線が広すぎるだけです。全教科分の真面目さを1教科に集めてあげれば、その真面目さは必ず点数になって返ってきます。
今回の話をまとめます。
ただし、今回紹介した方法は、勉強法の正し方の一部です。実際の成績アップには、解き直しの質の上げ方や、テストまでの時間の使い方など、いくつかの要素が組み合わさってはじめて結果につながります。
お子さんが伸び悩んでいるのは、才能の問題ではなく、勉強法のズレが原因です。間違った勉強法をどこからどうやって正していけばいいのか、その全体像は、次の無料7日間講座で詳しく解説しています。よろしければ受け取ってみてください。


勉強法を正すだけで、短期間でも結果は劇的に変わります。次のテストで最初の1勝を手にして、「やればできるじゃん!」と笑うお子さんの顔を、ぜひ見てあげてください。
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