
大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』
夏休み明けの課題テストや実力テストが返ってきて、1学期より点数が下がっていた。夏休みの宿題はちゃんとやっていたし、講習にも通わせた。それなのになぜ、と落ち込んでいる方も多いはずです。
先にお伝えします。夏休み明けテストで下がるのは、夏にサボったからではありません。そして今からでも、十分に立て直せます。



この記事では、元塾講師として200人以上の中学生を見てきた経験から、夏休み明けテストで点数が下がる本当の理由と、今から最速で挽回する方法をお伝えします。
この夏のお子さんの勉強を、思い出してみてください。
最後の1つに心当たりがあるなら、点数が下がった原因はもう見つかっています。
夏休みの勉強を思い返してみてください。多くのお子さんの夏の勉強は、「宿題のワークを終わらせること」が中心になっています。解いて、丸つけをして、赤で答えを写して、次のページへ。提出日に間に合わせるための、作業のような勉強です。
この勉強の何が問題なのか。できなかった問題が、できないまま残っていることです。ページは進んでいるのに、テストで解ける問題は1問も増えていない。頑張った時間と、点数につながる中身が、まったく別物になっているんです。
そして、夏休み明けのテストには、もう1つの特徴があります。範囲がこれまでの全部、あるいは非常に広いことです。範囲の狭い定期テストなら、直前の詰め込みでなんとかなった子も、範囲の広いテストではごまかしがききません。
夏休み明けテストは、勉強した量ではなく、「できるようにした問題の数」がそのまま出るテストなんです。だから、作業の勉強をしていた子は、どれだけまじめに机に向かっていても点数が下がります。
逆に言えば、下がった原因は才能でも努力不足でもなく、勉強の中身だけです。中身を変えれば、次のテストから結果は変わり始めます。
しかも、この時期のテストには大切な意味があります。夏休み明けの結果は、2学期の勉強の出発点になるからです。ここで原因をやり方だと正しくつかめた子は、2学期に一気に巻き返します。逆に、「自分は夏にサボったからダメなんだ」と誤解したままの子は、同じやり方でがんばり続けて、また同じ結果を受け取ることになります。
返ってきたテストを、点数だけ見てしまい込むのは、一番もったいない使い方です。悪かったテストほど、これからの勉強の設計図として価値があります。
やることは、失点した問題を具体的に特定することです。「数学が悪かった」ではなく、「一次関数の文章題で落とした」「英語の並べかえ問題で落とした」というレベルまで具体的にします。課題が具体的になれば、やるべき勉強も自動的に決まります。
「何を勉強すればいいかわからない」という悩みは、才能の問題ではなく、テストの分析が足りていないサインです。テストは、お子さんの伸びしろがどこにあるかを教えてくれる、最高の資料です。
分析といっても、難しいことはいりません。返却されたテストを広げて、「どの問題で、何点落としたか」を書き出すだけです。たとえば「理科は電流の計算問題で15点落とした」「英語は単語のつづりで8点落とした」。ここまで具体的になれば、次にやるべき勉強は、もう決まったも同然です。
下がったテストを見ると、「全部やり直させないと」と焦る気持ちが湧いてきます。でも、ここで全教科に手を広げるのは逆効果です。1教科あたりの勉強が薄まって、どの教科も「できる」まで届かないからです。
おすすめは、まず1教科に絞ることです。手順はこうです。
1教科で結果が出ると、お子さんの中に「やればできる」という確信が生まれます。この確信こそが、他の教科にも同じやり方を広げていく原動力になります。順番に上げていけばいいんです。
焦って新しい問題集を買い足したり、全範囲を最初からやり直させたりするのは逆効果です。量を増やす前に、1教科を「できる」まで仕上げることに集中してください。
なぜ、2週間のような短期間でも結果が出るのか。休み明けテストの範囲は、すべて一度は習った内容だからです。ゼロから学ぶ必要はなく、失点した単元に戻って、できるまで解き直すだけでいい。だから、正しく絞れば、驚くほど短い期間でも点数は変わります。
私が指導していた中3の子は、5教科すべてで伸び悩んでいました。あえて理科1教科だけに絞り、テストで失点した単元の基本問題を解き直す勉強に集中したところ、わずか2週間で27点から73点まで上がりました。この1教科の成功が自信になり、他の教科も次々と伸びていきました。



夏休み明けに下がった点数は、お子さんの実力の限界ではありません。点数の差は、才能や勉強量の差ではなく、勉強の質の違いです。やり方を正せば、2週間という短期間でも、結果は劇的に変わります。
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それから、高校受験を見据えるなら、休み明けテストの点数はとても大切な数字です。範囲の広いテストで取れる点数こそ、入試本番で戦える実力に近い数字だからです。定期テストでは取れるのに休み明けテストで取れないなら、それは「できる」の貯金がまだ少ないというサイン。今ここで気づけたことは、受験に向けて大きな財産になります。
最後に1つだけ、お願いがあります。テストの結果を見て、「夏休みにもっとやっておけばよかったのに」と過去を責めるのは、避けてあげてください。
お子さん自身、一番ショックを受けているのは本人です。しかも、本人なりに宿題はやっていたわけですから、「やったのにダメだった」という無力感を抱えています。そこに過去への叱責が重なると、「やってもできない」という思い込みが刻まれてしまいます。これが一番怖いことです。
かける言葉は、未来の話だけで十分です。「このテスト、どこで落としたか一緒に見てみよう」。この一言から、挽回は始まります。
夏休み明けの悪い結果は、終わりではなく、勉強の中身を見直す最高のきっかけです。ここから一気に伸びていった子を、私は何人も見てきました。
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