英語だけが20点台の中3は高校受験に間に合う?長文対策を先にやるほど伸びない理由と、残り5ヶ月で「読める英文」を増やす順番を元塾講師が解説

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

英語だけが20点台。他の4教科は50点前後まで来ている。塾の英語の授業は長文演習に入り、宿題の長文は半分も読めずに答えを写している。単語帳は買った。1日30個と決めた。3日で止まった。

英語を捨てて他の教科で稼ぐしかないのか。それとも、今から長文に慣れさせるべきなのか。そんなふうにお悩みの方に向けて、塾で英語が壊滅的な中3を何人も見てきた元塾講師の立場からお伝えします。

 
英語だけがどうしても上がりません。塾は長文の演習に入っているのに、本人は1行目から止まっています。

答えからお伝えします。英語だけ20点台でも、受験まで5ヶ月あれば間に合います。ただし、長文対策はいったんやめてください。

英語が20点台の子は、長文が読めないのではありません。1文が読めないんです。1文が読めない状態で長文を何本解いても、点数は1点も増えません。

目次

英語20点台の子の失点は、長文ではなく「1文」で起きています

英語という教科には、他の教科にない特徴があります。長文も、リスニングも、英作文も、並べ替えも、全部が「1文を読めるか」の上に乗っていることです。

数学なら、関数が苦手でも確率は取れます。英語は違います。

be動詞と一般動詞の区別、三単現のs、過去形。中1の1ヶ所が抜けていると、その抜けは長文の全部の文、リスニングの全部の文で、同じように減点を生みます。

公立高校入試の長文に出てくる文の多くは、中1・中2で習った文法でできています。「I went to the library with my friend yesterday.」のような文です。

20点台の子は、長文の難しさの前に、この1文の手前で止まっています。

見分け方は簡単です。「私は昨日、友だちと図書館に行きました」を英語で書かせてみてください。過去形、主語と動詞の順番、前置詞。ここで手が止まるなら、長文対策はまだ早すぎます。直す場所は長文の中ではなく、この1文の中にあります。

長文対策を先にやるほど、英語は伸びません

塾のカリキュラムは、中3の秋から長文演習に入ります。入試の配点は長文とリスニングが大きいので、順番としては正しい。でも、1文が読めない子にとっては、解説を読んでも理解できない時間が増えるだけです。

ここに、英語が伸びない子の構造があります。解説が理解できない問題は、「わかる」にすらなれない。わかるになれなければ、解き直しをしても「できる」に変わらない。

×が×のまま残り、時間だけが消えていきます。

「わかる」は、解説を読んで納得できた状態です。「できる」は、答えを見ずに自力で正解できる状態。「スラスラできる」は、問題を見た瞬間に迷わず手が動く状態です。

点数になるのは、スラスラできるまで仕上げた問題だけです。

単語帳が3日で止まるのも、同じ構造です。1冊丸ごと覚える計画は、1日30個をこなしても、翌日の長文で使えた実感がありません。

手応えのない勉強は、どんなに真面目な子でも続きません。やる気の問題ではなく、順番の問題です。

 
単語からやればいいの?それとも文法?どっちも中途半端で、結局どれもやってない……。
NAO
どっちから、ではなく「読めなくなった場所」からです。中1の文が書ければ中1は飛ばしていい。書けなければ、そこが出発点ですよ。

残り5ヶ月で「読める英文」を増やす順番

やることは、長文を減らして、読める1文を増やすことです。順番はこうなります。

  1. 10月は、読めなくなった場所を見つける。中1の基本文(be動詞、一般動詞、過去形)を日本語から英語に直せるか試し、書けなくなった単元を出発点にする。
  2. 10月から11月は、中学3年間を1冊で総復習できる薄い問題集を、出発点の単元から解く。間違えた文は答えを見ずに5回以上書き直し、スラスラ書けるまで仕上げる。単語は単語帳を1冊覚えるより先に、この問題集と教科書に出てきた語を文の中で覚える。
  3. 12月は、学校の教科書の本文を使う。1文ずつ日本語に直し、次に日本語を見て英語に戻す。読めなかった文に印をつけ、印の文だけを繰り返す。教科書の本文は、入試の長文と同じ文法でできた、いちばん手に入りやすい材料になる。
  4. 1月からは入試形式の長文に入る。ただし点数ではなく「読めた文の数」を数える。読めなかった文は、総復習問題集の同じ単元に戻る。
  5. 塾の長文演習の宿題は、答えを写すのをやめて、読めた文に○、読めなかった文に×をつけるだけの使い方に変える。

この順番で大切なのは、2つ目の「スラスラ書けるまで」です。1回書けた文は、まだ読める文ではありません。日を空けてもう一度書いて、迷わず書けて初めて、長文の中で読める文になります。

ここに書いた順番は、英語の立て直し方の骨組みです。どの単元まで戻るかの見つけ方、書き直しの回数と間隔、他の教科との時間の分け方が組み合わさって、初めて5ヶ月で結果になります。英語だけに時間を寄せすぎると、他の教科が崩れることもあります。

戻る単元の見つけ方と、1文をスラスラまで仕上げる書き直しの回数は、無料の7日間講座で1日1テーマずつお伝えしています。英語を5ヶ月で立て直すつもりの方は、順番の全体像を先に見ておいてください。

長文を減らして1文に戻った子は、ここまで変わりました

指導事例
  • 中3で英語が46点だった子。テスト前日までワークを終わらせることで手一杯で、間違えた文を1度も書き直していませんでした。ワークを1周して終わりにするのをやめ、間違えた文だけを5回以上書き直す勉強に変えて、次のテストで78点になりました。
  • 高3の秋に入塾し、志望校はE判定だった子。中学英語のenoughの意味も知らないまま、大学受験用の長文を解いていました。大学受験用の教材を閉じ、中学3年間の薄い総復習問題集に戻って解き直しを続けたところ、1ヶ月で過去問が少しずつ読めるようになり、3ヶ月で志望校に合格しています。

2人に共通するのは、長文を減らして、1文に戻ったことです。高3でも中学英語に戻って3ヶ月で届きました。中3なら、戻る距離はもっと短い。

英語が20点台の子は、直す場所が1文の中に集まっている分、立て直しの早い教科を抱えている子なんです。

英語の点数を分けるのは、才能でも勉強時間でもなく、戻る場所を見つけられたかどうかです。

 
長文を全部読めるようにならなきゃと思ってたけど、中1の文からなら、できる気がしてきた。
NAO
その感覚が出発点です!読める文を1つずつ増やしていけば、長文はあとから自然に読めるようになりますよ!

お母さんにできるのは、単語を聞くことではなく「この文、日本語にしてみて」の一言です

家庭で「単語覚えた?」と聞いても、お子さんは「覚えた」と答えます。嘘ではありません。でも、覚えた単語が文の中で読めるかどうかは、別の話です。

代わりに、教科書を開いて1文だけ指さし、「この文、日本語にしてみて」と聞いてみてください。すぐに訳せれば、読める文です。詰まれば、そこが戻る場所です。1日1文で十分です。

もう1つは、塾に「長文より、文法の基本を書き直す時間を優先したい」と伝えることです。英語が20点台の子にとって、長文演習はまだ、読めない場所を知らせる診断の役割しか果たせません。

相談すれば、宿題の出し方を変えてくれる塾は多いです。

英語だけ壊滅的に見えるのは、才能の問題ではなく、1文の手前で止まっているだけです。読める1文を毎日1つ増やせば、5ヶ月後の長文は、別の景色に見えています。

まとめ 英語だけ20点台の中3が残り5ヶ月でやること

この記事のまとめ
  • 英語20点台の失点は長文ではなく「1文が読めない」ところで起きていて、中1の1ヶ所の抜けが全部の問題に効く
  • 1文が読めない状態で長文対策をすると、解説すら理解できず、わかるにもできるにもなれない
  • 10月に出発点を見つけ、11月まで薄い総復習問題集でスラスラ書けるまで、12月は教科書本文の和訳と英訳、1月から入試形式で読めた文を数える
  • 単語帳を1冊覚えるより先に、問題集と教科書に出た語を文の中で覚える
  • 家庭では「単語覚えた?」ではなく「この文、日本語にしてみて」。塾には文法の書き直しを優先したいと伝える

この記事でお伝えしたのは、英語を立て直す順番の一部です。出発点の見つけ方、1文をスラスラまで仕上げる回数と間隔、5教科全体の時間の分け方がそろって、初めて5ヶ月で答案が変わります。

全体の正し方は無料の7日間講座で順番にお伝えしていますので、英語を捨てる前に、ぜひ一度確認してみてください。

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  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
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  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
勉強法の威力を確信した塾講師時代
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
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