
大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』
10月の模試が返ってきて、理科と社会が100点満点で30点台。英語と数学は塾でやってきたけれど、理科と社会はずっと後回しで、中1や中2の内容はほとんど覚えていない。
入試まで4ヶ月ほど。「今から0から覚え直す時間なんてあるのか」と、不安を感じている方に向けて書いています。
先に結論をお伝えします。理科と社会が手つかずの中3でも、残り4ヶ月あれば間に合います。
ただし、覚え直しから入ると、間に合いません。手つかずの子が最初にやるのは、覚えることではなく、×を作ることです。
なぜそう言い切れるのか。「0から」の正体から、順番にお話しします。
数学や英語は、前の単元が抜けていると次の単元も解けません。
理科と社会は違います。地理を覚えていなくても歴史は取れますし、電流の単元が白紙でも化学変化は仕上がります。1つ仕上げるごとに、そのぶんだけ点数が増える教科です。
だから残り4ヶ月でも、積み上げの教科より伸ばしやすい。ここは安心していただいて大丈夫です。
手つかずの子の多くは、焦って一問一答や用語集の1ページ目から覚え始めます。
でも、3年分の用語を1ページ目から覚えていく勉強は、終わりが見えません。1ヶ月たっても模試の点が変わらず、11月に心が折れる。私が見てきた「間に合わなかった子」は、ほぼ全員この入り方でした。



手つかずといっても、お子さんは中1から学校の授業を受けています。
光の屈折も、鎌倉幕府も、一度は聞いて、一度はノートに書いています。頭の中にないのではなく、取り出せなくなっているだけなんです。
模試で×になった問題を、解説を読みながら見ていくと、必ず2種類に分かれます。
手つかずの子の×は、1つ目が圧倒的に多い。私の経験では、7割から8割が「思い出せる×」です。
勉強には、聞けば思い出せる段階、問題を自力で解ける段階、見た瞬間に答えが出る段階の3つがあります。点になるのは2つ目からです。
思い出せる×は、すでに1つ目の段階にいます。やることは覚え直しではなく、その問題を解き直して2つ目の段階に上げることだけです。
覚え直しが必要なのは、2つ目の種類の×だけ。そしてそれは、全体の2割から3割しかありません。






模試で点が取れないのは、範囲が「3年分全部」だからです。
定期テストでは理科や社会が取れていた子も多いはずです。範囲が決まっていれば、仕上げられる。だから月ごとに範囲を決めて、その月は決めた単元だけをやります。
10月は「思い出せる×」の多い単元を4つ。11月はその次の4つ。12月は「分からない×」の単元。1月は仕上げた単元の入試問題。こうして区切ると、お子さんの目にも終わりが見えます。
どの単元から手をつけるか迷ったら、入試で毎年出て配点が大きい単元と、「思い出せる×」の多い単元を優先してください。
理科なら電流、化学変化、運動とエネルギー、天体。社会なら歴史の近代以降、日本の諸地域、公民の政治と経済。都道府県で違いはありますが、ここを外す入試はほとんどありません。
×を迷わず解けるまで解き直す回数と、理科や社会ならその単元の始めまで戻れば足りるという戻る場所の決め方は、無料の7日間講座で1日1つずつお伝えしています。





全部×になって構いません。むしろ、それが目的です。
×を作ってから解説を読むと、「何を覚えればいいか」が問題の形で見えます。先に覚えてから解くより、解いてから覚えるほうが、覚える量が3分の1で済むんです。
私が見てきた中に、英語と数学は塾で頑張ってきたのに、理科と社会をほとんどやってこなかった中3の子がいました。秋のテストで、理科は27点でした。
本人は「理科は0から」と言い、お母さんは「今から3年分は無理」と、半分あきらめていました。
まず、次のテスト範囲の単元を、教科書を見ずに1周してもらいました。もちろん×だらけです。
でも、解説を読みながら分けると、×の7割は「ああ、これ習った」と本人が言える問題でした。0ではなく、忘れていただけだったんです。
覚え直しはしていません。思い出せる×を、答えを閉じて解き直す。迷わず解けたら次の×へ。2週間、1単元だけをそれで仕上げました。
次のテストで、理科は27点から73点になりました。
この子はその後、同じやり方で月に3つか4つの単元を仕上げ、入試までに理科と社会で10単元以上を点数に変えて、志望校に合格しました。






「3年分、覚えられたの?」と聞かれると、お子さんは残りの量を数えてしまいます。終わりの見えない量は、手を止めます。



この一言で、お子さんの目は「残りの量」から「今日減らせた×」に移ります。思い出せた数は、0からではなかった証拠になります。
「理科と社会は、授業を増やすより単元別の問題集で×を作らせてほしい」と伝えてみてください。説明を聞き直す時間より、×を解き直す時間のほうが、今のお子さんには効きます。
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