クラブチームで平日の勉強時間が1時間しかない中学生が、定期テスト400点から430点に上げる方法|「基本を確実に」が逆効果になる理由と、1時間を「×を作る」ことに使う順番を元塾講師が解説

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

平日は夜9時すぎにクラブチームから帰ってきて、ご飯とお風呂で10時。机に向かえるのは、どうがんばっても1時間。土日は試合と遠征で、まとまった勉強はできない。

それでも定期テストは5教科で400点前後を取ってくる。だからこそ、あと30点、できれば450点に届かせてあげたい。でも1年以上、400点のところで止まっている。

 
サッカーのクラブチームで、平日は1時間しか勉強できません。時間がないので「基本だけは確実に」とワークを繰り返させているんですが、400点からまったく上がらなくて…

クラブチームや強い部活に入っているお子さんの保護者の方から、よくいただく相談です。

先に答えをお伝えします。400点台で止まっている子に、基本を確実にという勉強は逆効果です。1時間を基本の確認に使っている限り、その1時間は点数になりません。

400点台の子の失点は、「家で一度も×になったことのない問題」で起きています。だから平日の1時間は、×を作ることに使ってください。

NAO
時間は1分も増やしません。1時間の中身を「できる確認」から「×を作る」に変えるだけで、400点は430点に変わります。順番にお話ししますね。
目次

「基本を確実に」が、400点台の子には逆効果になる理由

400点台の子のワークには、×がほとんどありません

5教科で400点は、1教科80点です。80点の子は、ワークの基本問題はほぼ全部解けます。

その子に「基本を確実に」とワークの前半を繰り返させると、1時間で30問解いて、30問とも○。×が1つも出ない1時間になります。

失点は、家で一度も解いていない問題で起きています

では、80点の子は残りの20点をどこで落としているか。答案を見ると、はっきりしています。

  • ワークの後ろのほうにある、応用問題や章末問題
  • テストの最後の大問。文章題、証明、長文の記述
  • 基本問題を2つ組み合わせた問題

共通しているのは、テスト本番で初めて解いているということです。家で解いたことがないので、×になったこともない。×になったことがないので、解き直したこともない。

点数は「×を○に変えた数」でしか上がりません

勉強には、習って内容が分かる段階、自分の力で正解する段階、見た瞬間に手が動く段階の3つがあります。

400点台の子の基本問題は、すでに3つ目の段階にいます。ここをいくら確認しても、上がる余地がありません。

一方で応用問題は、1つ目の段階にすら入っていません。400点から430点までの30点は、まだ一度も×になっていない問題の中に、そっくり残っているんです。

NAO
時間がない子ほど、できる問題を解いて安心したくなります。でも点数になるのは、×を作って○に変えた問題だけなんです。

お子さんの側で起きていること

「できる問題」を解いて、勉強した気になっています

疲れて帰ってきた1時間で、全部○のページが埋まると、気持ちよく眠れます。本人も「今日もちゃんとやった」と感じます。

でも、○しかつかなかった1時間は、テストの点数を1点も増やしていません。

応用問題は「ひらめき」だと思っています

テストで最後の大問が解けないと、お子さんは「自分にはひらめきがない」と感じます。だから家でも避けます。

これは誤解です。中学の応用問題は、ひらめきではなく解き方の型です。型は、×を作ってから解説を読めば、誰でも覚えられます。ゼロから自分で考える必要はありません。

土日がない子は、×を週末に持ち越せません

一般的な勉強法では、平日に見つけた×を週末にまとめて解き直します。

クラブチームの子には、その週末がありません。だから、平日に×を作って、その平日のうちに○にする。この形に変える必要があります。

 
最後の大問は本番でも時間が足りないし、ひらめかないから、最初からあきらめてる…
NAO
あきらめている問題は、家で一度も解いていない問題です。1回×にして型を覚えれば、本番では「見たことある問題」に変わりますよ。

代わりにやること「1時間を、×を作ることに使う」

平日5日の1時間の使い方

  1. 1日1教科に決める。1時間を5教科で12分ずつに割らない。割ると、どの教科も×が○になる前に終わる
  2. 最初の20分で、ワークの後ろの応用問題か章末問題、または前回のテストの最後の大問を解く。目的は解き切ることではなく、×を3問作ること
  3. ×の解説を読み、解き方の型を口で言えるようにする。「まず何をして、次に何をするか」
  4. 残りの30分で、その×を答えを閉じて解き直す。翌日の最初の5分で、もう一度だけ解く
  5. 基本問題は確認しない。テスト範囲が出たら、その範囲で×だった問題だけをもう1周する

×は、1日3問で足ります

1日3問の×を○に変えると、週に15問。テストまでの3週間で45問の応用問題が、見たことのある問題に変わります。

テストの最後の大問は、1教科に2つか3つです。45問の型があれば、5教科で30点は届きます。

帰ってきたときの一言

 
今日、×になった問題はあった?

「なかった」が続くなら、解いている問題が易しすぎる合図です。「あった」なら、その×が明日の○になります。

「勉強したの?」と聞くと、○だけの1時間が返ってきます。聞くのは、×の数です。

できる問題ではなく、目標点と今の点数の差を埋める場所をピンポイントで選ぶ考え方と、×を答えを見ずにスラスラ解けるまで繰り返す回数は、無料の7日間講座で1日1テーマずつお伝えしています。

よくある心配

基本を放っておいたら、落ちませんか

400点台の子の基本問題は、見た瞬間に手が動く段階まで仕上がっています。この段階の問題は、3週間放っておいても落ちません。

心配なら、テスト範囲が出たあとに、基本問題を1周だけ解いて、×が出たところだけ直してください。それで十分です。

疲れた1時間で、応用問題は無理では

解き切る必要はありません。20分で3問、×を作れれば終わりです。

むしろ、○ばかりの1時間より、×が3つある1時間のほうが短く感じます。やることが決まっているからです。

クラブチームを休ませたほうがいいのでは

 
テスト前だけでも、クラブを休ませて勉強時間を増やすべきでしょうか…

時間を増やしても、中身が「基本の確認」のままなら、○の数が増えるだけです。

休ませる前に、1時間の中身を変えてください。クラブを続けたまま430点に届くことが、お子さんにとっていちばんの自信になります。

平日1時間だけで、数学76点が98点になった話

野球のクラブチーム、数学は1年半ずっと76点前後

私が見てきた中に、野球のクラブチームに入っていて、平日は夜9時半に帰ってくる中2の子がいました。

数学はいつも76点前後。家では「時間がないから基本だけ」と、ワークの前半を繰り返していました。お母さんは「これ以上は、クラブを辞めさせないと無理なのか」と悩んでいました。

落としていたのは、毎回「大問5と大問6」でした

答案を3回分並べると、大問4までは満点に近く、大問5と大問6の文章題と図形の応用で、毎回20点以上落としていました。

ワークを見ると、章末問題のページは真っ白でした。落としている問題を、家で一度も解いたことがなかったんです。

変えたのは、1時間の中身だけ

この子には、基本問題をやめてもらいました。最初の20分で章末問題を解いて×を作り、解説で型を覚え、残りの30分で解き直す。翌日の最初の5分でもう一度。

土日は、一切勉強していません。クラブも休んでいません。

次の定期テストで98点、5教科は438点

次の定期テストで、数学は76点から98点になりました。大問6まで、ほぼ全部○でした。

5教科の合計も402点から438点へ。本人がいちばん驚いていたのは、「勉強時間が前と同じ」ということでした。

 
最後の大問、本番で「これ家でやったやつ」ってなった。ひらめきじゃなかった!
NAO
点数の差は才能や勉強量の差ではなく、×を作る場所の差です。時間がない子ほど、どこで×を作るかを決めた瞬間に一気に変わります。

まとめ 400点台は「基本の確認」をやめて「×を作る」1時間に変える

この記事のまとめ
  • 400点台の子の失点は、家で一度も×になったことのない応用問題で起きている
  • 「基本を確実に」は、×の出ない1時間を作るだけで、点数にならない
  • 応用問題はひらめきではなく型。×を作ってから解説で型を覚えれば、見たことのある問題に変わる
  • 平日は1日1教科。最初の20分で×を3問作り、残りの30分で○にする。土日に持ち越さない
  • 声かけは「勉強したの?」ではなく「今日、×になった問題はあった?」
NAO
クラブで鍛えた「毎日同じ時間に同じことをやり切る力」は、勉強でもそのまま武器になります。1時間の中身を変えるだけで、クラブを続けたまま430点に届きます。

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NAO

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順調だった中学時代
  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
勉強に自信をなくした高校時代
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
勉強法の大切さに気づいた浪人時代
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
勉強法の威力を確信した塾講師時代
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
子どもの将来のために「勉強法を今すぐ正すべき」だと確信
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • 本質的な「正しい勉強法」は、今の成績にも、受験にも、将来にも必ず役立つと確信を持つ

勉強が伸び悩むのは才能ではなく、やり方が間違っているだけです。

テクニック的に勉強して、テストの点数や合格だけとっても、将来に役に立ちません。

本質的なやり方で正しく勉強できれば、成績は伸び、受験にも合格でき、何よりも将来に活きる力が身につきます。

勉強は才能ではなく、やり方の問題です。正しくやれば、誰でも面白いほど伸びます。

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