中2の冬休みに受験勉強を始めるべき?|中3で伸びる子が中2の冬にやっていたのは「総復習」でも「先取り」でもなく、×を○に変えるやり方を1教科で身につけること。冬休み2週間の順番を元塾講師が解説

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

中2の冬。塾からは「受験勉強は中2の冬から始めると差がつきます」と冬期講習の案内が届く。

周りのお母さんからは「もう受験用の問題集を買った」と聞く。

うちの子はまだ受験の実感がなく、2学期の成績も思ったほど上がっていない。この冬休みに何をさせるべきか、迷っている方は多いと思います。

中2の冬の使い方で、中3の1年がどう変わるか。塾で中2から中3までの2年間を何人も見てきた元塾講師の立場から、不安を感じている方にお伝えします。

 
中2の冬休みから受験勉強を始めたほうがいいんでしょうか。塾の冬期講習も、受験用の総復習問題集も気になっていて…

先に答えをお伝えします。中2の冬休みに始めるべきなのは、受験勉強ではありません。

始めるべきなのは、「×を○に変えるやり方」を1教科で身につけることです。

中3で伸びる子と伸びない子の差は、中2の冬の点数ではなく、やり方を持って中3を迎えたかどうかでつきます。その理由と、冬休み2週間の順番をお話しします。

目次

中2の冬に「受験勉強」を始めた子の中3は、こうなります

総復習問題集を1周した子は、中3の夏に同じ場所をやり直す

中2の冬にいちばん多いのが、中1・中2の総復習問題集を1冊買って、冬休みに1周する勉強です。

問題には3つの状態があります。解説を読んで納得した「わかる」、自分の手で正解できた「できる」、日をあけても迷わず解ける「スラスラできる」。

点になるのは、3つ目だけです。

総復習問題集を1周した問題は、1つ目か2つ目で止まります。中3の夏に模試を受けると、冬にやったはずの場所でまた×がつきます。1周の総復習は、半年後にはほとんど残っていないんです。

先取りを始めた子は、学校の授業が「2回目」になるのに点にならない

塾の受験コースで中3の内容を先取りする子もいます。春に学校で同じ単元を習うとき、「知ってる」と感じます。

でも、知っていると解けるは別です。先取りで「わかる」が2回積まれても、×を○にする工程がなければ、定期テストの点数は先取りをしなかった子と変わりません。

塾で先取りした子の答案を見ると、知っている単元で落としていることがよくありました。知っているから、解き直さなかったんです。

中3で伸びる子は、点数ではなく「やり方」を持っていた子

中3の1年間で偏差値が10上がる子を、塾で何人も見てきました。中2の冬の時点で成績がよかった子ではありません。

共通していたのは、×を○に変える手順を、中3になる前に1教科で経験していたことです。

中3は、やることが一気に増えます。模試、内申、志望校、講習。やり方を変える余裕は、ほとんどありません。

中3でやり方を探し始めた子は、夏休みが終わるころにようやく手順をつかみます。中2の冬に手順を持っていた子は、4月から5教科でそれを回し始めます。この差が、1年後の偏差値10の差になります。

NAO
中2の冬に差がつくのは本当です。ただ、つくのは知識の差ではなく、やり方の差です。受験勉強を1ヶ月早く始めた子より、やり方を1つ身につけた子のほうが、中3で先に伸びます。

中2の冬休みが「やり方を身につける」のに最適な理由

答案が手元にそろっている

2学期の中間テストと期末テスト。5教科で10枚の答案が、冬休みの時点で全部手元にあります。

この答案の×は、お子さんが今「わかる」で止まっている場所の一覧です。新しい問題集を買う必要はありません。材料は、もう家にあります。

テストのない2週間がある

学期中は、次のテストに追われてやり方を変える余裕がありません。冬休みは、提出物以外に締切のない2週間です。

5回解き直してスラスラにする手順は、1周に2週間ほどかかります。冬休みは、この手順をちょうど1回やり切れる長さなんです。

結果を確かめるテストが、すぐ先にある

冬休みが終わると、2月に学年末テストがあります。冬休みに変えたやり方が正しかったかどうかを、1ヶ月半後に点数で確かめられます。

ここで1教科の点数が上がった子は、中3の4月から自分で5教科に広げます。やり方が正しいと、本人が点数で知っているからです。

中2の冬休み2週間の順番

1教科だけ選ぶ。選ぶ基準は「解説を読めば分かる×」の多さ

5教科を同時に変えようとしないでください。目的は点数を5教科で上げることではなく、やり方を1つ身につけることです。

選ぶのは、2学期の答案の×のうち、解説を読めばすらすら分かる×がいちばん多い教科です。苦手な教科ではありません。

苦手な教科は解説が読めない×が多く、やり方の練習には向きません。

2週間の進め方

  1. 冬休み初日 選んだ教科の中間・期末の答案を出し、×の問題に印をつける。解説を読んで分かる×だけを残し、読めない×はいったん横に置く。残った×は20〜30問になることが多い
  2. 1週目 印の問題を、解説を読んで答えを閉じて解く。1日30分、1日5問。解けたら日付を書く
  3. 2週目 日をあけて2回目、3回目。解けなかった問題だけを回す。学校のワークから同じ単元の問題を1〜2問足して、数字が変わっても解けるか確かめる
  4. 冬休み最終日 印の問題を全部通しで解く。迷わず解けた数を数える。これが、お子さんが2週間で「身につけたやり方」の最初の成果
  5. 3学期 学年末テストまで、同じ教科の授業で出た×に同じ手順を使う。点数が上がったら、中3の4月から2教科目へ

1日30分です。残りの冬休みは、部活でも友達とでも、好きなことに使ってかまいません。やり方を身につける冬休みは、受験勉強を始める冬休みより、ずっと短い時間で済みます。

やめること

  • 中1・中2の総復習問題集を新しく買って1周すること。1周は半年後に残らない
  • 5教科を同時に始めること。やり方は1教科で身につけてから広げる
  • 解説が読めない×に、冬休みの時間を使うこと。戻る勉強は、やり方を身につけたあとの中3の春で間に合う

間違えた問題の解き方をスラスラ解けるまで繰り返す回数と、問題集を5冊1回ずつより1冊を5回という考え方は、無料の7日間講座で1日1テーマずつ具体的に解説しています。

よくある誤解「中2の冬に始めないと、受験に遅れる」の正体

誤解1 中2の冬から塾の受験コースに入れないと、周りに置いていかれる

受験コースに入った子が中3で伸びるかどうかは、コースではなく、×を○にする手順を家で回せるかで決まります。

入れるなら、やり方を身につけたあとの中3の春で十分です。やり方を持たずに受験コースに入ると、「わかる」だけが増える1年になります。

誤解2 中2の冬は、中1からの総復習をしておくべき

総復習そのものが悪いのではなく、1周で終わることが問題です。中1の範囲まで5回回すには、冬休みでは足りません。

2学期の答案の×だけなら、5回回せます。範囲を広げるより、回数を確保してください。

誤解3 まだ中2だから、やり方を変えるのは中3になってから

中3になってからでは、やり方を変える時間がいちばん取れません。模試と内申と志望校で、毎週が締切になります。

やり方を変える練習は、締切のない時期にしかできません。中2の冬休みは、その最後のまとまった時間です。

 
冬休みに1教科だけって、少なすぎない?周りはもっとやってる気がする。
NAO
周りがやっているのは、量です。君がやるのは、やり方です。1教科で手順を身につけた子は、中3で5教科に広げたとき、周りが半年かけて探す手順をもう持っています。少ないのではなく、先に本体を作っているんですよ。

中2の冬に英語1教科でやり方を変えた子が、46点から78点になり、中3で志望校に合格した話

塾の冬期講習か、総復習問題集か、で迷っていた

中2の11月に担当を始めた女の子でした。5教科はどれも平均点の少し下。

英語は、2学期の期末で46点でした。

お母さんは、塾の冬期講習と総復習問題集のどちらにするかで迷っていました。私がお願いしたのは、どちらでもなく、英語の2学期の答案を2枚出すことでした。

解説を読めば分かる×が、英語に24問あった

中間と期末の×を解説と並べると、読めば分かる×が24問。読めない×は6問だけでした。

英語を選んだのは、苦手だったからではありません。読めば分かる×がいちばん多く、やり方の練習に向いていたからです。

冬休み2週間で24問を5回。学年末で78点

冬休みは1日30分、24問だけを回しました。問題集は1冊も買っていません。冬休み最終日の通し解きで、24問中21問が迷わず解けました。

3学期は、授業で出た×に同じ手順を使い、2月の学年末テストで英語は46点から78点になりました。

中3の4月、本人が自分から数学と理科にも同じ手順を広げました。誰も言っていません。英語で上がった本人が、いちばんやり方を信じていたからです。

1年後、偏差値55の第一志望に合格しました。

 
冬期講習に入れなかったことを、ずっと不安に思っていました。でも中3になって、周りの子がやり方を探している横で、うちの子はもう回していました。
NAO
中2の冬に身につけたのは、英語の知識ではなく、×を○にする手順です。点数の差は才能でも勉強量でもなく、この手順を持って中3を迎えたかどうかの差なんです。

お母さんにできるのは「受験勉強、始めなさい」を言わないことです

中2の冬、家庭でいちばん多い言葉が「もう受験生なんだから、受験勉強を始めなさい」です。

この言葉は、お子さんに総復習問題集を1周させる方向へ向かわせます。やり方は変わらず、量だけ増えます。

代わりに、冬休みの初日にこう言ってください。

 
2学期のテスト、全部出してみて。どの教科が、解説読んだら分かる×が多い?

教科を1つ、一緒に選ぶところまでで十分です。あとは1日30分、「今日の5問、解けた?」とだけ聞いてください。

そして冬休みの最終日、通しで解いた結果を一緒に数えてあげてください。「24問中21問、迷わず解けた」という数字が、お子さんが中3に持っていく自信になります。

身につけた正しい勉強法は受験の先でも使える一生モノだという考え方と、勉強の最後に「今日は何ができるようになった?」と確かめる合言葉は、無料の7日間講座で順を追ってお話ししています。

まとめ 中2の冬休みは「受験勉強」ではなく「やり方」を始める

この記事のまとめ
  • 中2の冬に始めるべきなのは受験勉強ではなく、×を○に変えるやり方を1教科で身につけること。中3の伸びは点数ではなく、やり方を持って中3を迎えたかで決まる
  • 総復習問題集の1周は半年後に残らない。先取りは「わかる」が増えるだけで、知っている単元で落とす
  • 中2の冬休みは、2学期の答案が手元にそろい、テストのない2週間があり、学年末テストで結果を確かめられる最適な時期
  • 解説を読めば分かる×が多い教科を1つ選び、2学期の答案の×20〜30問を1日30分、2週間で5回。最終日に通しで解いて数える
  • 声かけは「受験勉強を始めなさい」ではなく「2学期のテスト、全部出してみて」。学年末で上がれば、中3の4月から本人が5教科に広げる
NAO
中2の冬休みにやるべきことは、量ではなく1つの手順です。2学期の答案を出して、1教科を選び、×を5回。この2週間が、中3の1年をいちばん楽にしてくれますよ。

実は、中2の冬に勉強のやり方を正しく変えるだけで、短期間でも面白いほど成績は伸びます。

定期テスト20点台だった子が、一気に70点を超える。5教科合計で200点以上上がる。D判定やE判定から、たった3ヶ月で逆転合格する。私がサポートしてきた子たちに、実際に起きてきた変化です。

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NAO

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  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
勉強に自信をなくした高校時代
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
勉強法の大切さに気づいた浪人時代
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
勉強法の威力を確信した塾講師時代
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
子どもの将来のために「勉強法を今すぐ正すべき」だと確信
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  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • 本質的な「正しい勉強法」は、今の成績にも、受験にも、将来にも必ず役立つと確信を持つ

勉強が伸び悩むのは才能ではなく、やり方が間違っているだけです。

テクニック的に勉強して、テストの点数や合格だけとっても、将来に役に立ちません。

本質的なやり方で正しく勉強できれば、成績は伸び、受験にも合格でき、何よりも将来に活きる力が身につきます。

勉強は才能ではなく、やり方の問題です。正しくやれば、誰でも面白いほど伸びます。

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