定期テストで80点の壁を超えられない中学生が、たった1つの「基準」を変えただけで一気に20点上がった本当の理由

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

問題集は3周やった。解き直しもしている。塾にも通っている。宿題もきちんと出している。

なのに、定期テストの点数はいつも70点前後。80点の壁だけが、どうしても越えられない。

毎回テストが返ってくるたび、「今回もあと少しだった」と悔しがる子どもの顔を見る。親としてかけてあげられる言葉が見つからず、言葉を飲み込んだことが何度もある。

実はこの「70点台でピタッと止まる」現象、ほとんどのご家庭で原因が同じです。そして、原因は努力の量ではありません。

200人以上のお子さんの成績アップをサポートしてきて、はっきり言えることがあります。この壁を作っているのは、ほんの一言の「勘違い」です。今日はその正体と、一気に20点以上上げるために家庭で今日から変えられることを、シンプルにお伝えします。

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目次

真面目にやっているのに70点台で止まる、その姿は努力不足ではありません

 
塾も行かせて、通信教育も試して、問題集も買い直して。それでも80点の壁を超えられないんです。本当はこの子、もっと取れる力があるはずなのに……

こういうお話を、本当によく伺います。

お子さんの様子を思い返してみてください。

テスト2週間前になると、机に向かう時間が増える。学校のワークをきちんと解き、丸つけをして、間違えたところは赤ペンで直しを書き込む。「解き直しもしているよ」と本人も言う。親から見ても、サボっている様子はまったくない。

それなのに、結果はまた70点台。いいときで78点、悪いときは72点。90点台のお友だちとの差は20点以上あるのに、やっていることはそんなに違わないように見える。

「もしかして、この子はこれ以上は伸びない子なんだろうか」

そんな言葉が、ほんの一瞬、頭をよぎる。

それでも、すぐに打ち消すはずです。だって、小学校のころは楽しそうに勉強していた。興味を持つと誰よりも調べるし、テレビのクイズ番組では大人顔負けの答えを言うこともある。

この子に力がないわけがない。そう信じているから、塾の体験にも行かせたし、通信教育の資料も何社も取り寄せた。

その姿勢は、まったく間違っていません。お金をかけること自体も、問題集を変えること自体も、解き直しをさせること自体も、一つも間違いではありません。むしろ、ここまでやってこられたこと自体が、保護者としての大きな財産です。

ただ、70点台から抜け出すためには、もう一つだけ、変えるべきポイントが残っているだけなのです。

結論、止まっているのは「できた」という言葉の甘さです

NAO
70点台で止まる子に、ほぼ例外なく共通している現象があります。それは「できた」の基準が、本人も家族も気づかないうちに甘くなっていることです。

勉強を「できるようにする」ことが成績アップの本質です。これは間違いありません。

でも「できた」という言葉には、じつは2種類あります。

1つ目は「スラスラできた」。迷わず、ひっかからず、すぐに答えが出せた状態です。

2つ目は「なんとかできた」。少し時間がかかった、ちょっと迷った、でも最後にはたどり着いた、という状態です。

70点台で止まる子の問題集をのぞかせてもらうと、「なんとかできた」ところに丸がついていることがほとんどです。本人も保護者も、これを「できた」としてカウントして、次のページに進んでしまっています。

 
え、丸がついてるんだから、できてるってことじゃないの?
NAO
そう思うのは自然なんです。ただ、テスト本番では「少し考えたけど思い出せた」という余裕はないんです。時間は限られていて、前の問題のことは忘れて次に進まないといけない。「なんとか」の方は、本番で抜け落ちる可能性が高いんですね。

つまり、70点台から抜け出せない子は、努力の量が足りないのではなく、「できた」の合格ラインが低すぎるだけなのです。

このラインを上げ直すと、同じ問題集、同じ勉強時間、同じ塾のまま、テストの点数だけが一気に動き出します。

「スラスラできた」と「なんとかできた」を分けるだけで、世界が変わる

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。

「なんとかできた」が起きている具体的な瞬間

よくある場面を書き出してみます。

問題集を解いて間違える。解説を読む。「あ、そういうことか」と納得する。直後にその問題をもう一度解き直すと、さっき読んだばかりの解説の記憶を頼りに、たしかに解ける。

本人は「できた!」と思う。赤ペンで直して、丸をつけて、次へ進む。

ところが、数日後にテストが来ると、同じ問題が解けない。「あれ、やったはずなのに……」と焦る。そのまま点数を落とす。

これが「解き直しているのに伸びない」という現象の本当の正体です。

直後だから解けただけで、本人の頭には解き方が定着していない。でも丸がついているから、本人も家族も「できた」と信じてしまう。

「スラスラできた」とは、どこまでの状態か

スラスラできたとは、次の3つがそろっている状態を指します。

1つ、問題を読んで5〜10秒以内に解き方が思い浮かぶ。

2つ、途中で手が止まらず、最後まで書ききれる。

3つ、解き終わった後に「うーん、これで合ってるかな」という迷いがない。

英単語でいえば、「Apple」と出てきたら「リンゴ」と即答できる、あのスピード感です。「えーと、なんだったかな」と考えている時点で、テストでは落とします。

NAO
ここまでの基準で問題集を見直してもらうと、多くの子が「自分の”できた”の半分以上は、”なんとかできた”だった」と気づきます。そこからが本当の勝負です。

なぜ「なんとかできた」が、こんなにも量産されてしまうのか

ここでお伝えしたいのは、子どもを責めてもしょうがない、ということです。

理由1、直後の記憶はあまりにも鮮明だから

解説を読んだ直後は、答えがまだ頭の中に残っています。この状態で解けば、誰でも解けます。本人も「ちゃんとわかった」と感じます。人間の脳は、そう感じるようにできています。

でも、数日経てば忘れる。テストの日には、さらに忘れている。この「直後は解けるけど、数日後には解けなくなる問題」こそ、70点台の子のテストで点数を落としている正体です。

理由2、「問題集を3周やる」がゴールになりやすいから

「問題集は3周しましょう」というアドバイスは、多くの塾や参考書で言われます。正しいアドバイスです。

ただ、真面目なお子さんほど、「3周やりきること」が目的になってしまいがちです。スピードを上げてページを進めれば、確かに3周は終わります。でも、1問1問が「スラスラできた」状態になっているかと聞かれると、怪しい。

回数はあくまで手段で、目的は「できる状態」を作ること。ここがすり替わると、どれだけ頑張っても伸びません。

理由3、子どもにも家族にも、気づく仕組みがないから

「スラスラできた」と「なんとかできた」の区別は、小学校でも中学校でも、ほとんど教わりません。学校の先生は教科の内容を教えるのが仕事で、ここまで細かい「勉強のやり方」は扱いきれないのが現実です。

 
誰も教えてくれなかった……
NAO
そうなんです。だから、ここに気づけた時点で、もう周りのお子さんとは一歩差がつきます。気づいてしまえば、やることはとてもシンプルです。

家庭で今日から変えられる、たった1つの声かけ

ここからが、保護者の方に一番役立てていただきたい部分です。お子さんの勉強を、親が横で全部見張る必要はありません。むしろ、がんばりすぎると逆効果になります。

変えてほしいのは、たった一言の声かけです。

それは「それ、スラスラできた?それともなんとかできた?」という問いかけです。

テスト前、解き直しが終わったタイミングで、一問だけでいいので聞いてみてください。

 
その問題、スラスラできた?
 
うーん……ちょっと考えちゃったかも
 
じゃあ、それは「できた」じゃなくて「もう1回のほう」に入れておこうね

このやり取りがあるだけで、お子さんの中に「自分の”できた”は本物かどうか」という視点が生まれます。

これまで「丸がついたら完了」だったのが、「スラスラになるまでが完了」に変わる。ゴールが少しだけ遠くなるので、その日のうちにもう一度、数日後にもう一度、という繰り返しが自然と生まれます。

親のタスク管理ではなく、子ども自身の判断軸を育てる声かけ。これが、家庭でできる最大のサポートです。

NAO
勉強法の土台がずれているうちは、塾も問題集も通信教育も、本来の効果の半分も出ません。先にこの基準を整えるだけで、今使っている教材が急に生き返るんです。

実際に壁を越えた子どもたちに、何が起きていたか

ここで、過去にサポートさせていただいたお子さんたちの実例をお伝えします。

あるお子さんは、数学がずっと70点前後。ワークの解き直しもきちんとやっていました。「スラスラ」か「なんとか」かを意識するよう声かけを変えただけで、2週間後のテストで苦手教科が27点から73点になりました。直したいポイントが具体的に見えたからです。

別のお子さんは、5教科の合計がずっと350点前後で止まっていました。「できた」の定義を変えてもらい、間違えた問題を5〜10回繰り返す習慣に切り替えたところ、1か月で5教科合計が200点以上アップしました。使った問題集は、以前と同じ学校のワークです。

中3の夏まで部活漬けで模試がE判定だったお子さんは、「なんとかできた」を捨てて「スラスラできた」だけを数える勉強に変え、3か月で第一志望校に逆転合格しました。

定期テストで90点台をずっと越えられなかったお子さんも、「なんとか」の見直しを徹底したところ、次の定期テストで初めて90点を突破。その後は連発して取れるようになりました。

70点台で止まっていたお子さんが82点、85点、そして94点まで上がった例も、数えきれないほどあります。

中学2年生で5教科200点台だった子が、同じ学校の問題集を使ったまま1か月で300点を超えたケースも印象的でした。

共通しているのは、みんな、新しい問題集を買っていないし、新しい塾にも入っていないこと。変えたのは、「できた」という言葉の重みだけです。

80点の壁は、努力より「基準」で崩れる

まとめます。

70点台で止まるのは、お子さんに力がないからではありません。保護者のサポートが足りないからでもありません。

ただ、「できた」の基準が、テスト本番で通用するところまで届いていないだけです。

「なんとかできた」を「できた」にカウントしない。
「スラスラできた」だけを合格ラインにする。

この一つを変えるだけで、同じ時間、同じ教材、同じ塾のまま、お子さんの点数は動き出します。70点台の子なら、次のテストで80点後半、90点に届くケースも珍しくありません。

もちろん、成績アップに関わる要素はこれだけではなく、問題集のレベル合わせ、テストの分析、戻る勉強など、組み合わせて効いてくるものがたくさんあります。ただ、今の段階でまず1つだけ変えるなら、この「できた」の基準を整えることが、もっとも短期間で、もっとも大きく、点数を動かします。

 
やり方を正すだけで、こんなに変わるんですね
NAO
そうなんです。お子さんは、もうすでに十分がんばっています。あとはそのがんばりが正しく点数に変わるように、ほんの少し方向を整えてあげるだけです。

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がんばっているのに、子どもの点数があがらない…

NAO

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  • 1週間で、苦手教科が27点→73点
  • 1ヶ月で、5教科が230点→450点
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私は確信を持って、そう言えます。

なぜなら、私自身がそれを身をもって経験してきたからです。

順調だった中学時代
  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
勉強に自信をなくした高校時代
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
勉強法の大切さに気づいた浪人時代
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
勉強法の威力を確信した塾講師時代
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
子どもの将来のために「勉強法を今すぐ正すべき」だと確信
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • 本質的な「正しい勉強法」は、今の成績にも、受験にも、将来にも必ず役立つと確信を持つ

勉強が伸び悩むのは才能ではなく、やり方が間違っているだけです。

テクニック的に勉強して、テストの点数や合格だけとっても、将来に役に立ちません。

本質的なやり方で正しく勉強できれば、成績は伸び、受験にも合格でき、何よりも将来に活きる力が身につきます

勉強は才能ではなく、やり方の問題です。正しくやれば、誰でも面白いほど伸びます。

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