
大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』



テスト前になると、ちゃんと机に向かっている。提出物のワークも、期限までに必ず出している。それなのに、点数だけが上がらない。
こんな状況にお悩みの方へ、今回は私が個別指導塾で担当した、まったく同じ状態だった中学3年生の話を紹介します。
彼が変えたのは、勉強法そのものではありません。ワークを終わらせる締切を、テスト1週間前に前倒ししただけです。それだけで、英語のテストは46点から78点になりました。
嘘みたいな話ですが、仕組みがわかれば、必ず納得していただけると思います。そしてこれは、真面目にがんばっているご家庭ほど、知らないうちにはまっている落とし穴の話なんです。



その生徒は、決してサボる子ではありませんでした。
テスト2週間前になると、部活が終わって帰宅したあと、毎日きちんと机に向かう。提出物のワークは、一度も出し忘れたことがない。お母さんから見ても、「テスト勉強はしている」ように見えていました。
それでも、英語のテストは46点。他の教科も、平均点にあと一歩届かない点数が続いていました。



面談でお母さんは、そうこぼされていました。でも、彼の2週間の中身を聞いて、原因はすぐにわかりました。
彼のテスト前の2週間は、最初から最後まで「提出物のワークを終わらせる作業」で埋まっていました。
5教科分のワークは、合計すれば100ページを超えます。部活のあとの限られた時間で進めるので、全部が終わるのはいつもテスト前日の夜。ひどいときはテスト当日の朝でした。
つまり彼は、間違えた問題を解き直す時間も、覚え切る時間も、ゼロのまま本番を迎えていたんです。
本人に「テスト勉強した?」と聞けば、「した」と答えます。嘘ではありません。2週間、本当に勉強していたからです。でも、その勉強は最後まで「終わらせるための勉強」であって、「点を取るための勉強」には一度もたどり着いていませんでした。
ワークを1周解くことは、たしかに勉強の入り口です。でも、それだけでは点数になりません。
1周目の役割は、「解ける問題」と「解けない問題」を仕分けることです。点数が上がるのは、そのあとに間違えた問題を解き直して、テスト本番で自力で解けるところまで覚え切ったときです。
ところが、ワークの提出締切は「テスト当日」に設定されています。だから、真面目に締切を守ろうとするほど、テスト前の時間はすべて1周目の作業に吸い込まれて、一番大事な「覚え切る時間」が1秒も残らないんです。
これは、お子さんの怠けでも、能力の問題でもありません。締切の場所が悪いという、ただの仕組みの問題です。仕組みの問題なので、仕組みを直せば誰でも解決できます。
「範囲が発表されてから始めるほうが、ムダがなくて効率的」という感覚も、この罠を深くしています。でも、定期テストの範囲は毎回ほぼ決まっています。前回のテストの続きから、直近で習ったところまでです。つまり範囲発表は、勉強を始める合図ではなく、ただの最終確認にすぎません。発表を待っている2〜3週間こそ、本当は一番差がつく時間だったんです。
そしてこの仕組みは、親子のすれ違いも生みます。お母さんが「ちゃんとテスト勉強したの?」と聞き、お子さんが「やってるよ!」と返す。実はどちらも嘘をついていません。お子さんは本当に勉強していて、でもその勉強は点数につながらない場所で終わっている。だから、がんばったのに結果が出ず、お互いにつらくなってしまうんです。



彼に伝えたのは、たった1つの新しいルールです。
ワークの1周目は、テスト1週間前までに終わらせる。最後の1週間は、覚え切る勉強だけに使う。
具体的には、次の3ステップです。
テスト前にワークが終わらない一番の原因は、範囲発表まで手をつけずに、2週間で100ページ分をまとめて処理しようとすることです。
そこで、学校で習った週のうちに、その範囲のワークを解いてしまいます。1週間分なら、各教科ほんの数ページです。習った直後なので解きやすく、授業の復習にもなって一石二鳥です。






普段から進めておけば、範囲発表の時点で残っているのは直前に習った数ページだけです。これなら、テスト1週間前までに余裕を持って1周目が終わります。
このとき、間違えた問題には必ず×印をつけておいてください。最後の1週間にやるべきことが、この×印に全部詰まっています。
テストまでの最後の1週間は、新しいページを進める時間ではありません。×印の問題を、答えを見ずに自力でスラスラ解けるようになるまで、3回でも5回でも繰り返す時間です。
今まで彼が一度も確保できていなかった「点を取るための勉強」が、ここで初めて生まれます。勉強時間の合計は前と同じでも、点数につながる1週間がまるごと手に入るんです。
ご家庭では、テスト前日に「ワーク終わったの?」と聞くのではなく、テスト2週間前に「ワーク、いつ終わらせる予定?」と聞いてあげてください。
前日に聞いても、もう間に合いません。でも2週間前なら、お子さんと一緒に「1週間前に終わらせるには、今週どこまで進めればいいか」を逆算できます。聞くタイミングを変えるだけで、同じ一言がお子さんを追い詰める言葉から、助ける言葉に変わります。
締切を変えて最初の定期テストで、彼の英語は78点でした。46点から、一気に32点アップです。






当然です。今までは仕分けだけして本番に挑んでいたのが、初めて「覚え切ってから」テストを受けられたのですから。
勉強時間はほとんど増えていません。順番と締切を変えただけです。彼はその後、同じ仕組みを5教科に広げて合計点を大きく伸ばし、受験勉強でも「先に1周、最後は覚え切る」という流れを自分で回せるようになって、志望校に合格してくれました。
「終わらせる勉強」を「点を取る勉強」に変えるという考え方で伸びたのは、彼だけではありません。私が指導してきた生徒たちは、次のような結果を出してくれています。
みんな、特別な才能があったわけでも、勉強時間を倍にしたわけでもありません。同じ時間の使い方を正しただけです。
お子さんが提出物をきちんと出せているなら、計画的に取り組む力はもうあります。あとは、その力の向かう先を「終わらせること」から「覚え切ること」へ変えるだけ。積み上げてきた真面目さが、そのまま点数になって返ってくるようになります。
今回の話をまとめます。
ただし、今回紹介した方法は、勉強法の正し方の一部です。実際の成績アップには、解き直しの質の上げ方や、何を優先して覚えるかの見極めなど、いくつかの要素が組み合わさってはじめて結果につながります。
お子さんが伸び悩んでいるのは、才能の問題ではなく、勉強法のズレが原因です。間違った勉強法をどこからどうやって正していけばいいのか、その全体像は、次の無料7日間講座で詳しく解説しています。よろしければ受け取ってみてください。
勉強法を正すだけで、短期間でも結果は劇的に変わります。次のテストの前日、ワークに追われるのではなく、自信を持って机に向かうお子さんの姿を、ぜひ見てあげてください。
教材や塾以上に大切なのは「勉強のやり方」です



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