
大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』
夏休みは本当によくがんばった。9月からも机に向かう時間は減っていない。それなのに、秋の模試の偏差値が、夏前とほとんど変わらない。
「あんなにやったのに」と、お子さん以上に落ち込んでいる方も多いと思います。このまま伸びないのではないか、という不安が、日に日に大きくなる時期です。
この記事では、元塾講師の私が、中3の秋に成績が伸びなくなったように見える本当の理由と、この時期に親子で見るべき数字をお伝えします。
先に結論をお伝えします。秋に偏差値が止まって見えるのは、お子さんが伸びていないからではありません。
秋は、受験生全員が本気になる時期です。周りも同じだけ伸びるので、相対的な位置を示す偏差値は、動きにくくなるんです。そして、この時期に偏差値だけを見ていると、本当は伸びている実力を見落とします。
偏差値は、点数そのものではなく、受けた集団の中での位置を示す数字です。ここが、この時期にいちばん誤解を生むところです。点数が上がっていても、周りがそれ以上に上がれば、偏差値は下がることさえあります。
春から夏にかけては、本気で勉強している中3生はまだ一部です。だから、少しがんばるだけで、位置は上がりやすい。夏前に偏差値が伸びたお子さんは、この時期に周りより先に動いたからです。
同じ100点満点のテストでも、周りの平均が50点の回と65点の回では、同じ70点の偏差値はまったく違います。秋以降の模試は、この「周りの平均」が毎回上がっていく時期だと考えてください。
ところが、秋になると、部活を引退した子も、これまで本気でなかった子も、一斉に勉強を始めます。集団全体の実力が一気に上がる。その中で同じ位置を保つには、周りと同じだけ伸びている必要があります。
秋に偏差値が変わらないというのは、周りが本気で伸びている集団の中で、同じだけ伸びているということです。止まっているのではなく、走っている集団の中で位置を守っているんです。
秋に偏差値だけを見て「伸びていない」と判断すると、うまくいっているやり方を捨ててしまうことがあります。この時期のいちばんの損失は、正しい勉強法を途中でやめてしまうことです。
では、この時期に何を見ればいいのか。偏差値の代わりに、こちらを見てください。周りの動きに関係なく、お子さんの実力だけを映す数字です。
消えた印の数は、周りの動きに左右されません。お子さんの実力が、先週よりどれだけ増えたかを、そのまま映す数字です。
模試の答案だけでなく、学校ワークや塾教材の×も同じです。週に何個の×が○に変わったか。これを親子で数える習慣を、秋のうちに作ってください。
私が塾で受験生を見ていたころも、秋に「模試の偏差値」を追いかけているご家庭と、「消えた×」を追いかけているご家庭では、冬の表情がまるで違いました。前者は焦り、後者は積み上げの手応えを持って本番に向かっていきます。
そして、この数字は偏差値より先に動きます。印が消え続けている子は、模試の偏差値が動いていなくても、確実に入試の点数に近づいています。偏差値は、あとから追いついてきます。






逆に、正直にお伝えしなければいけないこともあります。印を数えてみて、消えていない場合です。この場合は、周りのせいにはできません。
模試の間違いを赤で写して終わりにしている。新しい問題集を次々に始めている。机に向かう時間は長いのに、解き直しをしていない。こうした状態なら、偏差値が止まっているのは、周りのせいではなく、やり方の問題です。
見分け方は簡単です。先月の模試で間違えた問題を、今日、答えを見ずに解いてもらってください。解ければ印は消えています。解けなければ、勉強の中身が点数につながっていない状態です。
ただ、これは悪い知らせではありません。やり方の問題なら、やり方を正せば動くからです。秋の時点で気づけば、入試までに十分な時間が残っています。
「印が消えているか」の1点で、続けるべきか、正すべきかが決まります。偏差値ではなく、この数字で判断してください。
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私はこれまで200人以上の中学生をサポートしてきました。秋に偏差値が止まっても、印を消し続けた子たちは、こう変わっています。
E判定から合格した子は、10月の模試まで偏差値がほとんど動きませんでした。でも、模試の×は毎週消えていた。12月の模試で一気に数字が動き、そのまま合格しています。
このご家庭が偉かったのは、10月の時点でやり方を変えなかったことです。偏差値だけを見ていたら、きっと別の教材や塾に手を出していたはずです。
点数の差は才能や勉強量の差ではなく、勉強の質の差。秋は、質の差が偏差値に現れる直前の、いちばん我慢のいる時期なんです。






実は、偏差値が止まって見える秋でも、勉強のやり方を正しく変えるだけで、短期間でも面白いほど成績は伸びます。
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