
大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』
中3の12月。三者面談で志望校の話が出て、塾からは冬期講習の案内が届いた。模試の結果は、夏からほとんど変わっていない。
お子さんはようやく「やばい」と言い出したけれど、周りはもう追い込みに入っているように見える。
「今から本気になって、本当に間に合うのか」。口には出せないその不安を抱えているお悩みの方に向けて、12月からの逆転を塾で何度も見てきた元塾講師の立場からお伝えします。
先に答えをお伝えします。12月からでも、間に合います。
ただし、間に合わせ方が12月で変わります。12月から間に合うかどうかは、残り日数でも今の偏差値でもなく、「入試までに5回解き直せる問題の数」で決まるんです。
この数を先に決めた子は、2ヶ月半で先に走り出した子を追い抜いていきます。その理由と順番を、お話しします。
9月から毎日3時間やってきた子は、12月までに250時間以上を積んでいます。
12月から始める子が同じ時間を積もうとすると、入試までの毎日を5時間以上にしないと届きません。学校も冬期講習もある中で、現実的ではありません。
だから、量で追いつこうとした瞬間に、12月からの逆転は消えます。ここを先に認めるところから始めてください。
入試の点数を決めるのは、勉強した時間ではありません。本番で迷わず手が動く問題を、何問持っているかです。
そして、9月から250時間やってきた子の多くは、この数がほとんど増えていません。
塾でよく見た光景です。問題集を3冊こなし、模試も5回受けた。でも、どの問題も1回解いて終わり。
解いた問題は1000問でも、本番で解ける問題は数十問。そういう子が、本当に多いんです。
ここに、12月から始める子が勝てる道があります。相手は量で先行しているだけで、点数に変わった問題はまだ少ない。
最初から「解ける問題の数」だけを増やす勉強をすれば、2ヶ月半で追い抜けます。
逆に、12月から始めたのに落ちる子は、やることが決まっています。
全部、9月から始めた子と同じやり方です。遅れて始めた子が同じやり方をすれば、結果は先に始めた子より下にしかなりません。



問題には3つの状態があります。解説を読んで納得できる状態、答えを見ずに自分で正解できる状態、問題を見た瞬間に手が動く状態です。塾では順に「わかる」「できる」「スラスラできる」と呼んでいました。
本番の緊張の中で点になるのは、3つ目だけです。「えっと」と考えてから解けた問題は、入試会場では落ちると考えてください。
1回解いて丸つけをした問題は、まだ1つ目です。1回解いただけの問題は、点数の計算に入れてはいけないんです。
では、何回解き直せば3つ目に変わるのか。塾で多くの生徒を見てきた感覚では、同じ問題を5回です。
2回目で答えを見ずに解けるようになり、3回目と4回目で手が止まらなくなり、5回目で問題を見た瞬間に解き方が浮かぶ。
記憶力の問題ではなく、誰でもこの順番で変わります。
ということは、入試までに点数に変えられる問題は、入試までに5回回せる問題だけです。これが、12月からの勉強で最初に数えるべき数字です。
12月の頭から公立入試までは、多くの地域で12週間前後です。
私立はもっと早く、1月下旬や2月上旬に始まる地域が多いので、そこも頭に入れておいてください。
5周は、同じ長さではありません。
合わせて8週間ほどです。12週間あれば5周回したうえで、最後の3週間ほどを過去問での確かめに使えます。
つまり、12月にやることの上限は「3週間で1周できる量」です。
お子さんが1日に解き直しまでできるのが10問なら、およそ200問。この200問が、12月から入試までに点数へ変えられる問題の数です。






5周回す問題が200問だと決まったら、次は、どの200問にするかです。ここで選び方を間違えると、5周しても点数になりません。
2つ目が、12月ならではの基準です。10月なら、解説が読めない問題は前の学年まで戻って土台から作り直せます。12月は、その時間がありません。
だから、解説が読める問題を取り切ることに、残りの時間を全部使います。
解説が読めない問題は、1つ前の単元まで戻って、読める場所を探します。それでも読めない問題は、思い切って手放してください。
入試は満点を取る試験ではなく、合格点を取る試験です。手放した問題の分は、取り切った問題で埋まります。
選ぶ材料は、手元にそろっています。過去問を1年分解けば、どの単元の問題で落としているかが見えます。
その単元の基本問題を、学校や塾の問題集から抜き出す。それが、お子さんの200問になります。
選んだ200問は、入試当日までの固定メニューです。足したくなったら、「5周できるか」を先に考えてください。
1月に不安になって問題集を足した子は、2周目以降が回らなくなります。200問が全部、2つ目の状態で止まるんです。
冬期講習のテキストも同じです。全部やるものではなく、選んだ200問に入る問題だけを使うものだと考えてください。
12月に始めると、ちょうど1周目が終わるころに冬休みが来ます。
冬休みは新しいことを始める期間ではなく、1周目で解けなかった問題を、まとめて2周目と3周目に回す期間です。
まとまった時間があるので、ここで一気に2つ目の状態の問題が3つ目へ変わります。1月の模試で、最初の変化が数字に出ます。
解説を読んで理解できる問題を5回でスラスラまで持っていく解き直しのやり方と、解説が読めない問題にぶつかったときに戻る場所の判定基準は、無料の7日間講座で1日1テーマずつお伝えしています。
12月から始めるなら、先に全体の流れをつかんでおくと、1周目で迷いません。


戻るのは、全部ではありません。解説がスラスラ読める場所までです。
数学で言えば、方程式の文章題が解けない子でも、計算と1行の方程式は解説を読めば分かることがほとんどです。
戻るのはそこまで。1単元分なら、1周目の3週間に十分入ります。
過去問は、200問を選ぶための材料と、5周の成果を確かめる道具です。
毎日解いても、解きっぱなしなら1つ目の状態の問題が増えるだけです。12月は、過去問を解く日より、選んだ問題を回す日のほうが多くて正解です。



入試に出るのは、同じ問題ではなく、同じ解き方です。
解き方が3つ目の状態になった問題は、数字や文章が変わっても解けます。
逆に、1回ずつ触れただけの解き方は、本番で数字が変わった瞬間に出てきません。
いろいろな問題に触れた子が本番で強いのではなく、1つの解き方を迷わず使える子が強いんです。



私が見てきた中に、部活を引退してからも勉強に切り替えられず、12月の模試でE判定だった子がいました。志望校は偏差値60の公立高校です。
お母さんは三者面談で志望校を下げるよう言われ、「せめて本人が納得するまでやらせたい」と相談に来られました。
この子が最初にやろうとしていたのは、冬期講習のテキストと市販の入試問題集を、1月までに全部終わらせることでした。
お願いしたのは逆です。全部をやめて、過去問1年分の×から、解説を読めば分かる問題だけを200問ほど選ぶこと。
数学の計算と関数の小問、英語の基本文法、理科と社会の毎年出る単元に絞りました。
12月に1周目、冬休みに2周目と3周目、1月中に5周目まで回しました。新しい問題集は1冊も買っていません。
1月の模試で判定はCに上がり、本番は合格最低点を20点以上超えて、E判定から3ヶ月で偏差値60の高校に合格しました。
お母さんが驚いていたのは、本人の勉強時間が先に始めていた子より短かったことです。追いついたのは時間ではなく、スラスラ解ける問題の数でした。
5周待たなくても、1周目の途中から変化は出ます。
別の子ですが、5教科すべてで伸び悩んでいた中3が、理科1教科の基本問題だけに絞って解き直したところ、2週間で27点が73点になりました。
絞った問題を回し始めると、最初の2週間でこれだけ変わります。






12月の家庭でいちばん多い会話が、「今日は何時間やったの?」です。
この質問は、お子さんを「量で追いつく勉強」に引き戻します。聞かれるたびに、先に始めた子との時間の差を突きつけられるからです。



この一言で、お子さんの頭の中の数字が「何時間」から「何周目」に変わります。
「まだ2周目」と返ってきたら、「じゃあ3周目になったら教えて」で十分です。周回が進むたびに、お子さんは自分が点数に近づいているのを数字で感じられます。
1月に入ると、本人のほうから「あの問題集もやったほうがいいかな」と言い出すことがあります。不安の表れなので、気持ちは受け止めてあげてください。
そのうえで、「いま回している200問、5周目まで行った?」と聞いてください。
5周目が終わる前に足すものはない。この線を家庭で守ってあげるだけで、12週間は最後まで崩れません。
解き直しを5回でスラスラまで持っていく手順と、勉強の最後に「今日は何ができるようになった?」と確かめる声かけは、無料の7日間講座で順番にお伝えしています。
12月から始めるなら、この2つを先にそろえておいてください。





実は、12月まで結果が出なかった子でも、勉強のやり方を正しく変えるだけで、短期間でも面白いほど成績は伸びます。
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