定期テストが20点台・30点台から上がらない中学生へ|「解き直しをしなさい」が30点台の子に効かない理由と、解き直しの前に「○を1つ作る」順番を元塾講師が解説

この記事を書いた人
NAO / 家庭学習法アドバイザー

大阪大学卒/塾講師歴5年/家庭教師歴6年/E判定から阪大へ逆転合格/勉強法を教えた生徒は「2週間で苦手教科が27→73点」「定期テストの5教科合計200点以上アップ」「E判定から3ヶ月で逆転合格」など、劇的な成績アップを多数達成/著書『成績があがる中学生の勉強法』『だから勉強ができない20の考え方』

塾に入れて半年。宿題もやっているし、テスト前は机に向かっている。それなのに、数学と英語は20点台や30点台のまま、一度も平均点に近づかない。

「解き直しをしなさい」と言っても手が止まる。塾からは「基礎が抜けています」と言われるだけ。

「この子は勉強が苦手な子なのかもしれない」と思い始めているお悩みの方に向けて、30点台の子を何人も平均点の上まで連れていった元塾講師の立場からお伝えします。

 
数学がずっと30点台です。塾の先生に言われたとおり、間違えた問題の解き直しをさせているのですが、途中で固まってしまって進みません。

先に答えをお伝えします。原因は、お子さんの力でも、やる気でもありません。

30点台の子には、「解き直し」がそもそも成立していないんです。解き直しの前に、やるべき順番が1つあります。

その順番に変えた子は、次のテストで50点、その次で70点と上がっていきます。理由と手順をお話しします。

目次

30点台の子に「解き直しをしなさい」が効かない理由

30点の答案は、7割が×です

解き直しは、間違えた問題の解説を読み、理解して、もう一度自分で解く勉強です。平均点前後の子なら、×は答案の半分以下なので、これで点が上がります。

30点台の答案は違います。50問のテストなら、35問が×です。

この35問の解説を順番に読んでいくと、どうなるか。最初の数問で、解説に書いてある言葉の意味が分からなくなります。

解説が読めない問題は、何回解いても○になりません

勉強には3つの段階があります。解説を読んで納得できる段階、自分の力で正解できる段階、問題を見た瞬間に手が動く段階です。

解き直しは、1つ目の段階にある問題を2つ目に進める勉強です。解説を読んで分からない問題は、まだ1つ目にも来ていません。だから、何回解き直しても○になりません。

30点台の子の×は、ほとんどがこの「解説が読めない×」です。解き直しをしなさいと言われて固まるのは、サボっているのではなく、手の出しようがないからなんです。

固まる経験が「やっても無理」を教えてしまう

解説を読んでも分からない問題を前に、1時間座る。それを何回か繰り返すと、お子さんは「自分は勉強してもできない」と学習します。

30点台から動かない子のやる気のなさは、性格ではありません。解き直しが成立しない状態で解き直しを命じられ続けた結果です。

塾のテキストが、お子さんの現在地より上にある

お金をかけて塾に入れたのに30点台のままなのも、同じ理由です。

塾のテキストは、学校の進度に合わせて作られています。30点台の子にとっては、解説が読めない問題でできたテキストです。

授業を聞いて宿題をやっても、○になる問題が1問も増えません。

塾が悪いのではありません。テキストの場所と、お子さんの現在地がずれているだけです。

NAO
30点台は「できない子」の数字ではなく、「解説が読める場所から離れた場所で勉強させられている子」の数字なんです。場所を戻せば、必ず動き出します。

解き直しの前にやるのは「○を1つ作る」ことです

現在地は「解説がスラスラ読める問題」です

30点台の子が最初にやることは、×を減らすことではありません。解説を読んで分かる問題を見つけて、○を1つ作ることです。

見つけ方は簡単です。問題集の解説を読んで、スラスラ理解できるか。できる問題が、お子さんの現在地です。できない問題は、現在地より先にあるので、いまは触りません。

○を1つ作ってから、増やしていく手順

  1. 返ってきた答案の×の中から、解説を読んでスラスラ分かる問題を探す。学校の問題集の基本問題で構わない
  2. 1問も見つからなければ、1つ前の単元に戻る。数学なら計算、英語なら単語と1文の書き換え。解説が読める場所まで戻るのが正解で、戻りすぎはない
  3. 見つけた問題を、答えを見ずに自分の手で解いて○にする。1日3問で十分
  4. ○が20問たまったら、その20問を日を変えて解き直す。同じ問題をスラスラ解けるまで5回が目安
  5. 20問がスラスラになったら、1つ先の問題の解説が読めるようになっている。そこが新しい現在地

ここまで来て、初めて「解き直し」が成立します。○を作ってから、解き直しで固める。30点台の子は、この順番でしか動きません。

30点台から50点までは、新しいことを覚える勉強ではなく、「解説が読める問題」を○にしていく勉強です。

テストの基本問題は配点が大きいので、現在地の20問が○になるだけで、点数は20点近く上がります。

 
1日3問だけでいいの?みんなはもっとたくさんやってるよ。
NAO
たくさんやって×を増やすより、3問を○にするほうが点数に近いんです。○が1つできた日から、勉強は別物になりますよ。

解説がスラスラ読めるかで決める「できるところまで戻る」判定基準と、○にした問題をスラスラ解けるまで繰り返す回数は、無料の7日間講座で1日1テーマずつお伝えしています。

30点台から始めるなら、現在地の見つけ方を先に知っておくと、最初の1週間で○が作れます。

よくある誤解「30点台は基礎からやり直すしかない」の正体

誤解1 小学校の内容からやり直さないといけない

戻るのは、解説が読める場所までです。中2の数学が30点台でも、戻る先はたいてい中1の計算か、1つ前の単元です。

戻る距離は、本人も親も思っているよりずっと短い。小学校からやり直した子を、私は一人も見ていません。

誤解2 塾のテキストを増やせば追いつく

現在地より先のテキストを足しても、解説が読めない×が増えるだけです。

塾に頼むなら「進度に合わせて」ではなく、解説が読める問題からです。この一言で、同じ塾が別の塾のように働き始めます。

誤解3 やる気が出れば点数は上がる

 
本人にやる気がないのがいちばんの問題だと思っています。やる気さえ出れば、やり方はあとからでも…

順番が逆です。やる気は、○が1つできた日に出ます。

30点台の子は、○ができる経験を何ヶ月もしていません。やる気を待つのではなく、○を1つ作ってやる気を起こす。これが、30点台から動く唯一の順番です。

NAO
「基礎が抜けている」は、どこまで戻ればいいかを言っていません。戻る場所は「解説がスラスラ読める問題」。それだけ覚えておいてください。

数学23点だった中2が、○を1つ作ることから67点になった話

塾に通って1年、数学は23点

私が見てきた中に、個別指導の塾に1年通って、中2の数学が23点だった子がいました。宿題は毎回出していましたが、答えを写したものでした。

お母さんは「解き直しをしなさいと言っても、30分固まって終わるんです」と、疲れ切った様子で相談に来られました。

現在地は、1年前の単元だった

一緒に問題集を開いて、解説がスラスラ読める問題を探しました。見つかったのは、中1の文字式の計算でした。塾で解いていた連立方程式の文章題から、2つ前の単元です。

その計算問題を、1日3問、答えを見ずに○にしてもらいました。初日に3問が○になったとき、本人が「あ、できる」と小さな声で言ったのを覚えています。

○を20問ためて、解き直しに入った

2週間で○が20問たまり、そこから5回の解き直しに入りました。3週目には、連立方程式の計算の解説が読めるようになっていました。

次の定期テストで、数学は23点から67点になりました。塾は変えていません。塾の先生に「解説が読める問題から」とお願いしただけです。

 
解き直しの前に、○を作る段階があったんですね。固まっていたのは、サボりじゃなかったんだと分かって、見方が変わりました。
NAO
点数の差は、才能や勉強量ではなく、勉強の質の差です。30点台の子は、現在地に戻った瞬間がいちばん伸びるんです。

保護者ができるサポート「解き直しをしなさい」をやめる

「解き直しをしなさい」が固まる時間を作ります

この声かけは、平均点前後の子には正しい指示です。でも30点台の子には、解説が読めない35問の前に座らせる指示になります。

代わりに聞く一言

 
解説を読んで、分かる問題って1つある?

「ない」と返ってきたら、1つ前の単元のページを一緒に開いてください。「ある」と返ってきたら、その1問だけを今日○にしてもらう。それで十分です。

○になった問題を一緒に数えてあげてください。○の数が増えていくことが、30点台の子にとって初めての「できた」の記録になります。

塾の先生への伝え方

塾には、次の3つを伝えてください。個別指導なら、ほとんどの先生がその場で切り替えてくれます。

  • 進度を追うより、解説が読めるところから○を作りたい
  • 宿題は、答えを見ずに解ける量まで減らしてほしい
  • ○になった問題を、授業で解き直す時間をとってほしい

○にした問題を5回でスラスラまで持っていく解き直しと、勉強の最後に「今日は何ができるようになった?」と確かめる声かけは、無料の7日間講座で順番にお伝えしています。

30点台から動かす最初の2週間に、ぜひ使ってください。

まとめ 30点台は「解き直し」の前に「○を1つ作る」

この記事のまとめ
  • 30点台の答案は7割が×で、解説が読めない×ばかりなので、解き直しが成立しない
  • 固まるのはサボりではなく、手の出しようがないから。塾のテキストが現在地より上にある
  • 最初にやるのは、解説がスラスラ読める問題を見つけて○を1つ作ること。なければ1つ前の単元へ戻る
  • 1日3問で○を20問ためてから、5回の解き直しで固める。この順番で30点台は50点、70点と上がる
  • 声かけは「解き直しをしなさい」から「解説を読んで分かる問題、1つある?」へ
NAO
30点台の子ほど、○が1つできたときの変わり方は大きいです。できない子ではなく、まだ現在地に立っていない子。そこに立てば、必ず動き出しますよ。

実は、30点台から動かなかった子でも、勉強のやり方を正しく変えるだけで、短期間でも面白いほど成績は伸びます。

定期テスト20点台だった子が、一気に70点を超える。5教科合計で200点以上上がる。D判定やE判定から、たった3ヶ月で逆転合格する。私がサポートしてきた子たちに、実際に起きてきた変化です。

では、その子たちは具体的にどう勉強したのか。どうすれば、お子さんの勉強法をもっと正しくできるのか。

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がんばっているのに、子どもの点数があがらない…

NAO

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勉強ができないのは才能の問題ではありません。ただ、「正しく勉強する方法」を知らないだけなんです。

私は確信を持って、そう言えます。

なぜなら、私自身がそれを身をもって経験してきたからです。

順調だった中学時代
  • 中学生時代はオール5、テスト450点超え
  • 自分は勉強の才能があると思ってた
  • 本当は塾に言われた勉強法のとおりにやっただけ
  • 偏差値70の高校へ入学
勉強に自信をなくした高校時代
  • 高校で塾に行かなくなり成績が急降下
  • 周りのレベルが高いためと思っていたが嘘だった
  • 全国共通模試でも偏差値50以下まで低下
  • なぜか阪大を受験し当然のように玉砕
  • 勉強の才能がなかったと気づく
勉強法の大切さに気づいた浪人時代
  • 浪人し、勉強法にもいろいろあると知り学び直す
  • 中学時代と高校時代での勉強法の違いに気づく
  • 中学時代の勉強法をベースに研究し勉強法を正す
  • 半年でE判定からA判定へ上がり阪大へ合格
  • 勉強は才能ではなく、やり方ではないか?
勉強法の威力を確信した塾講師時代
  • 塾講師や家庭教師として生徒にも勉強法を教える
  • 27点→73点、80点→90点超え連発、D判定→合格など劇的な成績アップ
  • 勉強は才能の問題ではなく、勉強法が大切と確信
  • 全ての人に勉強の才能はある
  • 生徒の「勉強って将来役立つの?」の疑問を研究したい想いが強くなる
子どもの将来のために「勉強法を今すぐ正すべき」だと確信
  • 商社、ベンチャーとビジネスの世界を渡り歩く
  • マネージャー、経営企画、人事の立場でビジネスパーソンの成功成長に向き合う
  • 成長し続けられる力こそ要だと確信を持つ
  • 正しい勉強法は、成長法則そのものだと気づく
  • そこが高学歴で仕事ができる人と、高学歴でも仕事が苦手な人の違いそのもの
  • 本質的な「正しい勉強法」は、今の成績にも、受験にも、将来にも必ず役立つと確信を持つ

勉強が伸び悩むのは才能ではなく、やり方が間違っているだけです。

テクニック的に勉強して、テストの点数や合格だけとっても、将来に役に立ちません。

本質的なやり方で正しく勉強できれば、成績は伸び、受験にも合格でき、何よりも将来に活きる力が身につきます。

勉強は才能ではなく、やり方の問題です。正しくやれば、誰でも面白いほど伸びます。

具体的にどうすれば勉強法を正せるのかを徹底的にご紹介します。お子様の成績アップのために、ぜひご活用ください。

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